阪神・近本 17戦ぶり5号ソロも白星逃げた 希望の6戦連続マルチ&16戦連続安打「もう僕たちは勝つだけなので」

 「DeNA2-1阪神」(25日、横浜スタジアム)

 力強く体を回転させ、迷わず振り抜いた。阪神・近本光司外野手の打球がフェンスを越えた瞬間、敵地の虎党と三塁ベンチが興奮に包まれた。勝利に直結しなかったことが悔やまれたが、好調ぶりは明るい要素。先制の5号ソロを含む複数安打で勝利への執念を燃やし続けた。

 漂う停滞ムードを、ひと振りで一変させた。三回1死。カウント2-1から石田裕の149キロ直球を強振した。高い弾道で上がった白球は長い滞空時間の末、右中間席最前列に飛び込んだ。「しっかり振り抜くことができて、いいスイングができたと思います。結果的に入って良かった」と淡々と振り返った。

 一発は1日・ヤクルト戦以来17試合ぶり。「タイミングが合ったので、うまく振りにいけて良かったです」と冷静に自己分析した。広角に快音を響かせながら、自らの長打でチームに得点をもたらせるのも近本の強み。それを横浜の地で強く印象付けた。

 初回先頭では右越えに二塁打。相手の拙守もあったが、相手右腕攻略の突破口を切り開いて16試合連続安打とした。マルチ安打は19日の広島戦から6試合連続と、リードオフマンとしての役割を遂行している。

 今季は左手首骨折による長期離脱も経験。打撃フォームの変更にも取り組んで自らの感覚と対話を重ねてきた。規定打席には到達していないが、打率・305。9月に限れば・382と存在感が際立っており、1試合の重みが増す時期と重なるように確かな上昇曲線を描き続けている。

 近本が本塁打を打てばチームは昨年4月2日から7連勝中だった。不敗神話は途切れたが、奮闘ぶりが色あせることはない。試合後は帰りのバスへと歩みを進めながら「もう僕たちは勝つだけなので」と視線を上げた。頂点へとつながる道のりは、はっきりと見えている。近本らしく、一歩ずつ駆け上がっていく。

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