阪神・石井 1-0八回にまさか逆転2ラン被弾 8登板で3被弾 藤川監督は「攻撃のところが少しね」 巨人敗れ優勝M5

 試合後、真っ暗になったベンチの中で、坂本(左)と話す石井(撮影・吉澤敬太)
 8回、宮崎に逆転2ランを許す石井(撮影・田中太一)
 9回、送りバントを失敗する元山(撮影・金田祐二)
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 「DeNA2-1阪神」(25日、横浜スタジアム)

 虎党が陣取った左翼スタンドから悲鳴が上がった。阪神は1-0の八回に2番手・石井大智投手(29)が、2死三塁から左翼ポール際へ2ランを被弾。チームは逆転負けを喫し連勝は4で止まった。藤川球児監督(46)は再三の得点機を逃した打線に「もう少し押し込んでおかなければ」と奮起を促した。巨人が敗れ優勝マジックは一つ減り「5」。最短優勝は9月30日となった。

 左半分を黄色く埋め尽くしたスタンドから、悲鳴と怒号がグラウンドに響く。石井-坂本のバッテリーが、ぼう然と打球の行方を見つめた。ほぼ手中にあった白星が、たった一振りで黒星に変わる。2位・巨人が広島に敗れたことで、優勝マジックは一つ減って5。それでも試合後の藤川監督は厳しい表情を見せた。

 「村上は十分でした。ただ、攻撃のところが少しね。チームで仕掛けていかなければいけないなというところですね」

 絞り出すような声で振り返ったように、先発の村上は7回無失点と試合を作った。三回には近本の5号ソロで先制。八回からは勝利の方程式を注ぎ込み、薄氷のリードを守り抜く策に出た。だが、2番手の石井が先頭の牧、筒香に連打を浴び一、二塁。それでも続くエンカーナシオンを遊ゴロ併殺に打ち取り、ピンチを脱した…かに見えた。

 打席に宮崎を迎え、坂本が一呼吸を置く。歩かせる選択肢を捨て、マウンドで宮崎勝負を確認した。だが1ストライクから2球目、内角を狙った149キロが少しだけ甘く入った。痛恨の逆転2ラン。今季の失点は全て本塁打で、3被弾は21年の自己ワーストに並ぶ。右腕は「そこは当然、受け止めています」とし、今季2敗目に唇をかんだ。

 「最悪の結果になってしまった。チームに対しても、中5日で投げた(村上)頌樹に対しても申し訳ない、しかない」

 逆転負けは今季28度目。指揮官は「展開的には難しいですよね」と右腕をかばい、2点目を奪えなかった中盤の拙攻に目を向けた。「打撃のところでもう少し、押し込んでおかなければいけなかったです」。結果的に3併殺、14三振とつながりを欠いた打線。痛いミスも攻撃の流れを止めた。

 四回、1死二、三塁の好機。打席に元山が立ち、DeNAの内野陣は二塁が後ろに下がり、他は前進守備と極端なシフトを敷いた。二ゴロなら1点の場面だったが空振り三振。さらに1点を追う九回にも無死一、二塁で、再び元山がスリーバント失敗に倒れた。1勝の重みが増す終盤戦。重圧が焦りにつながったか、結果的にミスが響いた。

 ただ「たら、れば…」は結果論。藤川監督は「また明日、しっかりやるというところになりますね。お疲れさまでした」と、切り替えを強調するように会見を切り上げた。2位・巨人とのゲーム差は2のままだが、優勝マジックを減らし最短Vは9月30日。ゴールテープは眼前にある。一歩、一歩、着実に進むだけだ。

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