阪神・森下 意地の33号、零敗阻止の九回バックスクリーン 巨人2ゲーム差接近「その日を大事に」次戦へ闘志

 「阪神1-3広島」(9日、甲子園球場)

 バックスクリーンに吸い込まれた白球が、次戦への希望をつなぐ。静寂に包まれた甲子園は土壇場の九回、阪神・森下翔太外野手の放物線で一気に熱を帯びた。簡単には引き下がらない。今季8度目の零封負けを阻む意地の一撃で、あきらめない姿勢を示した。

 3点劣勢の九回1死で森浦の2球目、真ん中に入った151キロを力強く捉えた。打球は長い滞空時間を経て、中堅フェンスを越えた。5日・DeNA戦以来、2試合ぶりの33号ソロ。リーグトップを走る佐藤輝に、再び2本差に迫った。ただ、試合後の通路を急ぐ本人に、満足感は全くなかった。「その前に床田投手にタイミングが合わなかったんで。チャンスを作れなかったかなと」と快音ではなく六回までの凡退に目を向けた。

 初回は1死二塁のチャンスで捕邪飛。四回1死では一飛、六回2死では二飛に打ち取られた。3打席とも変化球でタイミングをうまく外され、相手左腕の丁寧な投球に上回られた。ただ、無安打で終わらなかったことはプラスの要素になる。

 それに加えて、昨年は9月の月間打率が・350。月別では最も高い数字を残していた。優勝マジックを点灯させながらも、巨人には2ゲーム差に詰め寄られた。2年連続の頂点に向かう道のりには、タフさが求められる状況。1試合が持つ意味合いが大きくなる9月戦線で、今年も勝負強い打棒に期待がかかる。

 チームは惜しくも3連敗となり、今月の本拠地では3戦3敗と勝利がない。チームは10日の相手先発・栗林に対して1勝2敗、防御率0・87と好投を許している。

 森下自身も今季、栗林に対し13打数無安打。通算でも18打数無安打と苦手としている。リベンジの快音を響かせることが、猛虎打線を点火させることにもつながる。「その日を大事にしていきたい」と静かに闘志を燃やした森下。赤ヘル相手に牙をむき、今日こそ停滞ムードに終止符を打つ。

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