【解説】阪神OB福原氏が評した中日・大野投手の「勝てる投手」の投球術 見応えあった西勇輝投手とベテラン同士の制球力勝負
「中日4-2阪神」(25日、バンテリンドーム)
阪神は大山が0-2の六回に15号ソロ。九回に中日の守護神・松山から高寺が適時打を放つも及ばず、敗れた。2位巨人がヤクルトに勝利したため、ゲーム差は2・5に縮まり、最短での優勝マジック点灯は27日に持ち越しとなった。長期ロード最終カードの初戦を落とした一戦。阪神OBでデイリースポーツ評論家の福原忍氏は、7回1失点で阪神打線を封じた中日・大野について「あの粘り強さが勝てる投手」と評した。
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阪神は序盤からチャンスを作った。二、三回はいずれも安打から満塁としたが、先制機を先発・大野投手につぶされた。福原氏は左腕の立ち上がりを「とても丁寧に投げていました。低めにボールを集めていましたね」と振り返る。
ベテランらしさを見せたのが三回の投球だった。0-0の1死から中野選手を右前打で出塁させる。迎えるは、虎が誇る30発コンビの森下選手と佐藤輝選手。その2人の後ろでリーグ4位の64打点をマークしてる大山選手の強力クリーンアップだ。“狭く”なったバンテリンドームで一発がある打者の前に走者をためることは避けたいはず。だが、大野投手はあえて、その“逆”を行った。
1死一塁から森下選手に四球。佐藤選手を外角のカットボールで二ゴロに打ち取ったが、続く大山選手にも四球。2死満塁としたが、最後は伏見選手を空振り三振に仕留めた。このイニングを無失点に抑えた大野投手を「決してホームを踏ませないという粘り強さは素晴らしかったです。これが勝てる投手という投球でした」と福原氏は称賛した。
四隅を突いて丁寧に丁寧に、低めに投げ込む。高めでも中途半端な高さには投げず、左右に散らしていた。五回までに許した4本の安打も、甘いコースはなかった。唯一、六回に大山選手に浴びた本塁打だけ打ちやすい高さだった。藤川監督が試合後、「簡単ではない投手」と評価したように、塁を埋めても得点は許さない。走者がいる場面での“間違えない”コントロールが光った。
阪神の西勇輝投手も終始、丁寧な投球で試合を作った。2カ月ぶりの先発で5回2失点。悔やまれるのは四回1死一塁から上林選手に食らった先制2ランだ。浮いたチェンジアップを右翼席に運ばれた“失投”が痛かった。福原氏が「1点ずつの失点ならダメージは小さいですが、1イニングに複数失点は、やはり避けたい」と話したように、ソロ被弾の大野投手と2ラン被弾の西投手という、先発投手のわずかな差が勝敗に影響を及ぼした。とはいえ、37歳と35歳の味のある制球力勝負は見応え十分だった。
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