阪神・近本 2試合連発生んだ“至高の思考”とは「分かりやすい“楽しい”ではなくて」

 「巨人1-9阪神」(11日、東京ドーム)

 阪神・近本光司外野手が三回1死、2試合連発となる先制2号ソロを放った。

 静寂のドームに乾いた打球音が響く。着地点を確認したスタンドで交差する悲鳴、歓声。殊勲は一人、涼しい表情でダイヤモンドを一周した。かと思えば、ベンチで拝むように両手でバットを持ち、感謝を伝えるように喜びを表現する。衝撃の2戦連発。背景に近本の“プラス”思考がある。

 「楽しむ」をテーマにした1年。骨折からのリハビリ期間も前向きだった。2カ月…復帰ではなく成長を求めた。大事にしているのは考え方だ。

 「山があったほうが面白いんですよ。いい時期と悪い時期があって、悪い時期がないと何か新しいものが見えてこない」

 近本の生き方は、いつだって足し算だ。「分かりやすい“楽しい”ではなくて、野球をやっている、生きているという楽しさ。別に死ぬわけでもないし、人に理解されないことの方が面白いじゃないですか」。結果は一つでも方法は多様にある。リハビリでも求めたのは、戻るではなく進む方法。至高の思考が生んだ決勝アーチだ。(デイリースポーツ阪神担当・田中政行)

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