【佐藤義則氏の眼】阪神と広島の死球めぐる騒動 一番は投手の技術が足りない 一方でいい打者がそろう阪神は内角攻めが多くなるのは仕方がない

 「広島2-4阪神」(19日、マツダスタジアム)

 阪神が逆転勝ちで4カード連続の勝ち越しを決めた。2-2の八回に佐藤輝明内野手が左中間へ勝ち越しの2点適時二塁打を放った。前日に胸元へボールを投げられた広島・ハーンからの決勝打でチームは貯金を再び2桁「10」に乗せた。また、佐藤輝に続く大山がハーンから脇腹付近に死球を受けて両軍がベンチを飛び出し一触即発ムードとなり、警告試合が宣告された。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は「死球が出る背景として、一番は投手の技術が足りないように感じる」とした上で「特にいいバッターがそろう阪神打線は、より内角へのボールが多くなるのは仕方がない部分もある」と指摘した。

  ◇  ◇

 勝ち越し打の佐藤輝は強い真っすぐを投げるハーンに対して力負けせずにしっかり打ち返した。前日の件もあったので気合は入っていたとは思うけど、強振するんじゃなく、コースに逆らわずに左中間へ運んだところはすごく冷静だった。

 4月の近本の死球から始まり、今回の前川の死球骨折。そして、この日もハーンが大山に死球を当てるなど、阪神と広島の死球をめぐる騒動が続いているけど、正直、昔と違って、今の時代は故意に当てるということはないと思う。投手の投げ方を見れば故意か故意ではないかは分かる。

 ただ、それでも死球が出る背景としては、一番は投手の技術が足りないように感じる。昔、落合さんが当てられそうになった時、捕手に対して「技術のない投手に内角を投げさせるな」と怒ったことがあるんだけど、その言葉は今も当てはまる。捕手はその日の投手の調子や技術を見極めてリードしないといけない。内角に勝負に行ったのはいいけど、結果的に相手にケガを負わせしまうのは最も良くないからね。

 一方で、データ野球の今の時代は厳しく内角を攻めないと抑えられないのも事実だ。特にいいバッターがそろう阪神打線は、より内角へのボールが多くなるのは仕方がない部分もある。だから打者も当てられるケースもあると覚悟して、そういう球が来た時の心の準備もした上で打席に立つことが求められる。

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