阪神・森下 ミスターへ届け!追悼試合のV弾再現へ 新設「長嶋茂雄賞」にも意欲「選んでくれたらうれしい」

 「阪神(降雨中止)西武」(2日、甲子園球場)

 偉大な野球人の遺志を継ぎ、プロ野球界を一層盛り上げる。阪神・森下翔太外野手(25)が2日、台風の接近により西武戦が中止となったことを受け、甲子園の室内練習場で調整。長嶋茂雄さんの一周忌となる3日に行われる同戦へ向け、決意を新たにした。入団4年目までの決勝打(旧勝利打点)記録にあと「1」と迫っている若き主砲が、特別な日に存在感を示す。

 球界が悲しみに包まれた“あの日”も雨が降っていた。長嶋さんが亡くなって3日で1年-。プロ野球の発展に尽力した先人の思いは、若き野球人たちに受け継がれていく。特別な日を前に、森下も気持ちを新たにした。

 「野球の歴史をつくってきた人でもあると思う。去年も確か打ったから、今年も良い姿を見せられればなと思います」

 回想したのは、昨年8月16日・巨人戦(東京ド)。「長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合」として行われた伝統の一戦だった。初回に放った先制V2ランは、自身のキャリア最多を更新する記念のシーズン17号。その成績をはるかに上回る勢いで突き進む今季も、豪快な一撃で日本球界の明るい未来を示すつもりだ。

 今季からは「長嶋茂雄賞」も新設された。走攻守に顕著な活躍をし、プロ野球の価値向上に貢献した野手1人が選ばれる栄誉。「そこを目指してとかではないですけど、最終的な結果を見て選んでくれたらうれしい」。ここまで佐藤輝と並んでリーグ1位タイの14本塁打を放つなど活躍度は十分。持ち前の明るさでチームを鼓舞する姿も魅力の一つだ。

 快挙も目前だ。23年の入団後から積み重ねてきた決勝打(旧勝利打点)は「48」。入団4年目までの通算記録を持つ原辰徳(巨人)、中西太(西鉄)の49打点に、あと「1」と迫っている。当の本人は「意識してできるようなことではないので」と意に介さず「チームの状況だったり、周りの選手が塁に出てくれないと打てなかったりというのがある。このチームの打線が勝利打点を多く生ませてくれてる」と周囲に感謝。それでも今季の決勝打8本は両リーグ最多と、球界屈指の勝負強さは際立つばかりだ。

 この日は仕切り直しの一戦へ向け汗を流した。相手の西武には、中大の3学年後輩であるドラフト2位・岩城が入団。新人ながら抑えを任され16セーブを記録している。「同じ大学の後輩が頑張ってくれるのはうれしい」と先輩心をのぞかせつつ「今は自信がついていると思いますし、出た時にしっかり打てる準備はしておきます」と森下。守護神を出させない展開が理想だが、対戦があれば威厳を示す心構えだ。

 パ1位を撃破し、さらなる躍進へ-。日本球界にとって特別な意味を持つ一日に、見る者を魅了する輝きを放つ。

 ◆長嶋さん追悼試合でキャリアハイ17号2ラン 森下は、「長嶋茂雄終身名誉監督追悼試合」として開催された2025年8月16日の巨人戦(東京ドーム)でキャリアハイ更新の17号2ラン。初回1死二塁の打席で巨人先発・井上のスライダーを左翼席へ運ぶV弾だった。

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