【糸井嘉男氏の眼】波に乗れない阪神打線 迷いが見える選手も 若い選手は大舞台で「若さ」を積極的にぶつけて
「SMBC日本シリーズ2025、阪神2-3ソフトバンク」(29日、甲子園球場)
阪神は3連敗で後がなくなった。0-3の八回に佐藤輝の中前適時打で1点を返し、続く大山の内野ゴロの間に加点したが、追い上げは及ばなかった。日本シリーズ初登板の高橋は4回1/3を2失点で敗戦投手となった。デイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏は「迷いが見える選手がいた」と指摘した。
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悔しい敗戦でした。本当に惜しかった。このシリーズは4試合中3試合が1点差の勝負となっています。それだけ紙一重の戦いで、そこを勝ち切っているのがソフトバンクの強さとも言えます。
打線が波に乗れない中でも、テルは彼らしくやれているんじゃないかと思います。八回の適時打はカウント0-3からでした。狙っていた球ではなかったようですが、「待て」のサインでなければ当然スイングを仕掛けるべきで、その積極性が結果につながったのではないでしょうか。
その一方で、迷いが見える選手もいました。ソフトバンクの投手陣が素晴らしく、狙い球が絞りにくいというのはもちろんですが、初球から打てる球を見送っているような打席が気になりました。1球で終わってしまうのを嫌がる気持ちは分かりますが、若い選手にはこの大舞台で「若さ」を積極的にぶつける姿を見せてもらいたいですね。
3連敗で崖っぷちに立たされましたが「負けられない」「3連勝しなければいけない」などと考える必要はありません。まずは一つずつ取ることです。星が並べば、プレッシャーがかかってくるのは間違いなくソフトバンクの方です。パ・リーグのCSファイナルSで日本ハムが見せたような意地を見せてくれると信じています。開き直って、荒々しく向かっていってほしいですね。
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