「DHに誰を何番で起用し、どんな作戦を仕掛けていくか」日本シリーズの注目ポイントを岡義朗氏が解説
阪神とソフトバンクが激突する日本シリーズは25日、みずほペイペイドームで開幕する。デイリースポーツ評論家の岡義朗氏が頂上決戦を予想。「阪神にやや分がある」とした上で、勝敗を分けるポイントの一つにDHの起用法を挙げた。
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両チームの戦力を比較すると、投打ともに拮抗しているが、あえていうなら、やや阪神に分があるという印象だ。打線に関しては1番から5番まで固定されている阪神に対して、ソフトバンクはCSでは日替わりで打線を組んでいた。本来なら中軸に座るべき柳田が1番に入ったりと苦心の跡が見てとれた。投手陣も日本ハム打線に最後まで苦しめられた。
あえて予想するなら4勝3敗で阪神ということになる。ただ、短期決戦だけに何が起こるかわからない。一つのプレーがシリーズ全体の流れを変えることは十分あるからだ。だからこそ、事前の準備、具体的に言うと相手のデータを収集、分析して自軍の戦い方に落とし込んでいく作業がとても重要になる。
その上で選手に求められるのが直感力であり、対応力だ。DeNAとのCSでいえば、初戦に決めた近本の三盗。相手投手の癖や配球などを十分に分析した上で、ここぞという場面で直感力を働かせて決めた。これが森下の先制打につながり、初戦の勝利で勢いをつかんだ阪神が一気に3連勝でCS突破した。近本のワンプレーがチーム全体に流れを呼び込んだといえる。日本シリーズでもこういうプレーを見せたチームが主導権を握る。
1、2戦目はペイペイドームでの戦い。阪神とすれば、DHにだれを何番で起用するかがとても注目される。CSではシーズン同様、近本、中野がつくった好機にクリーンアップが得点するパターンが見られたが、そこがうまく機能しなかった時に6番以降がカギを握る。DHをうまく使って、どんな作戦を仕掛けるのか、ベンチの腕の見せどころでもある。
阪神とすれば、この敵地2試合で1勝1敗ならオンの字だ。甲子園に戻れば地の利もあるので2勝1敗の勝ち越しが見込めるからだ。ところが出だしで2連敗すれば、甲子園では3連勝とハードルが高くなる。福岡での2試合は両チームともに重要な意味を持つ。
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