「阪神６－２中日」（１５日、甲子園球場）

　阪神が佐藤輝の２本塁打を含む３安打、５打点という活躍もあり快勝した。同時に先発は今季２度目となるネルソン。センターには死球から復帰を目指す近本に代わり井坪を入れるなど、優勝前とは違った起用も散見された。デイリースポーツ評論家・藤田平氏はこの試合を「テスト」と位置づけた。その成績は…。

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　早くに優勝を決めたチームの特権として、勝敗を度外視して主力に休養を与え、主力外の選手の見極めを行うことができる。余裕を持った、日程消化ができる。

　ＣＳも控えるし、ドラフトや現役ドラフトなど戦力の入れ替えも待っている。

　例えばポストシーズンでは主力でのオーダーとはなるが、ショートとレフトだけは流動的だ。裏返せば、そこだけはレギュラーと言われない選手にも割り込むチャンスがある。

　レフトで言えば前川や高寺との兼ね合いとなるが、井坪、小野寺がぐんと伸びればＣＳに間に合わなくても、来季のレギュラーという可能性もある。

　ただ、小野寺は２戦続けてヒットを打ったが、レギュラーを確約されるまでのインパクトはまだないかな。

　無安打だった井坪も、もったいない。やはり過去の、レギュラーと言われる選手の多くは、こうした見極めの試合で結果を残してアピールしているから。そういう意味では首脳陣に「まだまだかな」と思わせてしまったように見える。

　熊谷もヒットが出ない。バットが振れていないところを見ると、へばっているようにも感じる。木浪、小幡を超えるというところまではまだ、行っていない。

　先発させたネルソンは好投。この結果をもって、来季の外国人戦略の材料とすることになるのだろう。

　選手からすれば、何度も与えられないチャンスをいかにものにするか、ＣＳへの調整に入るまでの短い間、必死のプレーが問われる。