阪神・藤川監督「さあ行くか!」3連勝でついにM1 史上最速リーグV王手!9・7を伝説の一日に

 「阪神4-1広島」(6日、甲子園球場)

 さあ、球史に名を刻む時が来た。阪神がNPB史上最速のリーグ優勝に王手をかけた。四回に佐藤輝明内野手(26)が同点適時打を放ち、六回に森下翔太外野手(25)が決勝適時打。3連勝を飾り、優勝マジックは対象の3位・DeNAが敗れたため、2つ減って「1」となった。7日は甲子園で広島戦。藤川球児監督(45)が聖地で宙を舞う。

 待ちに待った瞬間がいよいよ訪れる。史上最速Vへ、スタンドの熱気は最高潮だ。DeNAが敗れ、虎の優勝マジックは1。藤川監督は「“さあ行くか!”というところですね」とほほ笑んだ。

 「明日どんな一日になるかというのは、僕自身も監督としてそうだし、選手、スタッフ、ファンの方々を含めて、この1年、長い人生の中で何度も訪れることのないような一日になりますから、大切に、丁寧にやってもらおうかなと思います」

 マジック3で迎えた一戦。先発・門別が初回に1点を失うが、ビハインドのムードは感じさせない。1点を追う四回、佐藤輝の一、二塁間を破るタイムリーで同点。六回は“球児野球”の本領発揮だ。先頭・近本が四球、続く中野はエンドランで左前へ運び、一、三塁のお膳立て。今季何度も見たチャンスメークから森下の鋭い左前打で勝ち越しに成功した。

 「抑えていれば、そういう展開に持ち込めるような展開ですからね。守備、走塁、打撃であったり、みんないい動きをしてくれたと思います」

 五回以降は自慢のリリーフ陣を惜しげもなく投入する。ハートウィグ、ドリス、畠、及川、石井が無失点リレー。阪神らしい横綱相撲で完勝だ。

 Vムードが高まる中、試合前から藤川監督は自然体だった。ベンチでは球団OBの川藤幸三氏と談笑。報道陣に囲まれながら、優しいまなざしで練習を見守った。

 就任1年目。脇目も振らずシーズンを駆け抜けてきた。昨年10月の就任会見で「当然勝ちに行きます」とV奪回を宣言。昨秋キャンプから「凡事徹底」をテーマに掲げ、「感情の揺れ動かないチーム」を目指してきた。

 開幕戦の出陣式では「俺はこれから勝ちにこだわっていく。みんなは個人の成績にこだわって、のびのびやってくれたらいい」。あれから約半年。もう歓喜のゴールテープを切るだけだ。

 7日の広島戦に勝てば、1990年巨人の「9・8」を上回り、史上最速Vが決まる。藤川監督は「それを考えてスタートしたわけではない」と受け流しつつ、「もし明日そういう日になったらファンの応援が僕たちに響いて他球団を上回ることになる。全体で分かち合いたい」とその瞬間を待ちわびた。舞台は整った。超満員の甲子園で、宙を舞う。

 ◆マジック対象は巨人、DeNAの2チーム 6日現在の阪神の優勝マジックは「1」。対象チームは2位・巨人、3位・DeNAの2チーム。7日に阪神が勝てば、巨人&DeNAの勝敗に関係なく優勝決定。デーゲームで巨人が勝ち、阪神が引き分けか負けなら「1」のまま。巨人が引き分けたら、阪神は引き分けなら優勝、負ければ「1」のまま。巨人が負ければ、阪神は敗れてもDeNAが引き分けか負けなら優勝。DeNAが勝った場合のみ「1」のままとなる。

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