阪神・及川 プロ初セーブ 最後は村上斬り!渾身ガッツポーズ セ界一救援陣が守護神・岩崎救った

 「ヤクルト2-3阪神」(1日、神宮球場)

 村上のバットが空を切ると、渾身(こんしん)のガッツポーズを繰り出した。阪神・及川雅貴投手がしっかり試合を締めくくり、プロ6年目で初セーブ。チームに大きな1勝をもたらした。

 1点リードの九回。守護神・岩崎がヤクルト打線につかまり、同点に。それでも味方が直後の延長十回に勝ち越して上がった重要なマウンドだった。

 「もちろん緊張はしましたけど、つないで取ってくれた点だったので何とか抑えようと」

 チームのためにも、岩崎のためにも、託された大役を全うするしかなかった。「最悪のケース考えて、ツーアウト(走者)なしで回せばホームランを打たれても同点だったので。絶対ランナーをためずに村上選手まで、ツーアウトでと意識していました」。先頭の赤羽はスライダーで遊ゴロ。続く内山は初球のツーシームであっという間に二ゴロに打ち取った。

 策略通り走者を出さずに4番・村上を迎えた。1軍復帰後は3戦2発と好調で、この日の八回には石井から右前打をマーク。もちろん油断できない相手だ。2球連続外角低めのスライダーで空振りとし追い込むと、神宮に駆けつけた虎党からあと1球コールが起こる。「背中を押されましたね」。3球目のスライダーはわずかにボールとなったが、4球目も選んだのはスライダーだった。外角低めに投げ抜き、空振り三振。1点のリードを守り切って大仕事を果たした。

 中継ぎとしてフル回転する今季だが、試合後に笑顔が消えたことがあった。牧に決勝打を許し、登板18試合目で初自責点が付いた5月15日・DeNA戦。ただ、初自責点で悔しがっていたわけではない。「点を取られたことよりも、自分が投げてチームが負けたことが悔しかった」。何より自分のせいで敗戦したことが悔しかった。

 この日、村上を抑えた後のガッツポーズには「(感情が)込み上げました」と及川。チームの勝利を一番に考える男にとっては自然なことだった。「また明日から頑張ります」。小雨が降り始めた神宮に、及川の笑顔が輝いた。

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