阪神・大山V撃 虎クリーンアップ最多の月間17打点「汗をいっぱいかいてるので」上昇止まらん!千金スミ1床田撃ち

 「阪神1-0広島」(29日、甲子園球場)

 まだ明るい聖地にバットの乾いた音が響く。阪神・大山が奏でた一打に虎党が歓喜した。「チャンスメークしてもらったので、ランナーをかえすことができて良かったです」。たかが1点、されど1点。この得点だけで勝ちきった。今季2度目の“スミ1”勝利。主砲の勝負強さが白黒をつけた。

 初回2死一、二塁。好投手相手にいきなりチャンスを作ってくれた。「打点を挙げるだけ」。役割は一つだった。床田のツーシームを迷いなく振り抜く。「大竹に先制点をという気持ちもありました」。打球は遊撃の頭を越え、4試合連続打点の先制適時打。塁上で表情は変えなかったが、ベンチではナインが大喜びだった。

 7月は71打数24安打で打率・338。月間17打点は虎のクリーンアップで最多の数字だ。好調の理由は。「汗をいっぱいかいてるので、それが要因じゃないかなと思います」。全力プレーがモットー。練習から手を抜くことなく、試合でも全力疾走を欠かさない。誰よりも汗をかき、結果へとつなげた。

 チームを背中で引っ張り、ナインからも全幅の信頼を寄せている。つい先日も一人の選手を救っていた。12日のヤクルト戦。豊田が走塁ミスで好機をつぶし、翌13日に2軍降格。試合には勝ったが、豊田の表情は曇っていた。その試合後、大山は自ら切り出した。

 「僕が挟まれて、もうひと粘りできなかった。それによってヒロシがアウトになってしまった。それは僕の責任でもあるので申し訳ない」

 帰宅後に記事を目にした豊田は切り替えるきっかけになった。「僕が一番悪いのに…。あれを見た時に、少しだけ救われた」。大きな愛を感じた。だから大山は慕われるのだ。

 チームは後半戦を無傷の3連勝。ガッチリと投打がかみ合っている。「本当に目の前の1試合1試合だと思う。明日の試合を全力で取りにいきたい」と大山。頼れる男が5番にどっしりと座り続ける限り、猛虎打線の勢いは止まらない。

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