「ウエスタン、ソフトバンク０－５阪神」（２日、タマホームスタジアム筑後）

　完全復活に向け、また一つステップを上がった。「左尺骨短縮術後に対する骨内異物除去術」からの復帰を目指す阪神・高橋が、中６日で術後最長イニングとなる５回を投げ６安打無失点７奪三振の好投。１軍マウンドが徐々に近づいてきた。

　初回を無安打で立ち上がったが、二回に最初の関門が訪れた。２死から井上に左翼フェンス直撃の二塁打を浴びた。それでも「別に何も（考えていなかった）。しっかり頑張ろうだけ」と不動心だった。「今日は真っすぐが一番信用できた」と振り返ったように直球を外角いっぱいに制球し、渡辺を見逃し三振。ピンチを脱した。

　四回も２死一、二塁で渡辺を空振り三振に斬った。勢いのまま五回も無失点。「しっかりゼロで抑えて、五回を投げきれるように」と設定していた目標を達成した。

　前回登板となった６月２５日のウエスタン・くふうハヤテ戦（ちゅ～る）で「（手術で埋め込んでいた）プレートを抜いて投げやすくなった」と語っていたカットボールをこの日も多投した。「それなりに投げられた」とファウルでカウントを整え、三振の山を築いた。

　「今日は良かったけど、みんなに比べたらまだまだ。まずはファームの中で競争に入っていけるように」と謙虚に振り返った。翌日の状態に問題がなければ正式にリハビリ組から外れる予定。頼れる男が間もなく戻ってくる。