阪神・伊藤将 連敗止めた!1年ぶり今季1勝「誠志郎さんが刺してくれたり、内野手のプレーがあったから」粘投6回1失点
「阪神8-1ロッテ」(18日、甲子園球場)
遠かった白星をやっとつかんだ。「ほっとしてます」。お立ち台で阪神・伊藤将司投手は思わずそう話した。約1年ぶりの甲子園でつかんだ347日ぶりの勝利。粘りに粘って挙げた今季1勝目だ。
初回から無死二塁のピンチを背負っても落ち着いていた。後続を絶ち先制点を与えず。三回無死一塁では坂本の二盗阻止にも助けられたが、再び2死一塁に。今度は自身のけん制で誘い出し、無失点で切り抜けた。
五回は仲間の見事な中継プレー同点のピンチを救われた。「(坂本)誠志郎さんが刺してくれたり、内野手のプレーがあったから粘る投球ができた」。3点リードの六回は1死満塁となり、安田の中犠飛で1点を失った。それでも「1点でも少なく終わろう」と踏ん張り、藤岡をカウント3-1から中飛に。6回9安打1失点、90球の熱投で虎党を沸かせた。
1年目からローテを支えてきたが、昨季は不調で4勝に終わった。今季は開幕2軍スタート。そんな左腕が復活できた裏には原点回帰があった。強い直球を取り戻すため、昨季から何度も映像を見直し、フォーム改良を重ねてきた。ただ、「逆に考えすぎちゃう部分もあった」と完全復活には行き着かず。「いったんリセットして、感覚でやってみようかなと」。そう思い、5月ごろから映像を見るのをやめた。「テイクバックで力が入ることが多かった」ことを発見し、リリースの時だけ力を入れることを意識した。
考え方も変わった。「弱い球でも、高さだけとかを考えながら。『それでもいいや』って全部いい方向で考えるようになったら徐々に上がってきたっす」。140キロに満たなかった直球は140キロ中盤まで出るようになった。「どこかでチャンスは絶対あるかなとは思いながら、ずっとファームで投げてました」と気持ちを切らすことはなかった。
チームの連敗を7で止め、まさに救世主となった。今季2勝6敗1分けだった魔の水曜日に大きな1勝を導いた。「またここからどんどんチームに貢献できたら」。いつもと変わらないポーカーフェースでも、言葉は力強かった。
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