【糸井嘉男氏の眼】阪神にとってマイナスに出たベルーナドームの特徴 全く違うボールの跳ね方 マウンドが低い、暑さと湿気
「西武4-1阪神」(12日、ベルーナドーム)
守りに、走塁にミスが相次げば、勝利が遠ざかるのも無理はない。阪神は3試合連続の逆転負けで、4月29日~5月1日の中日3連戦以来となる今季2度目の同一カード3連敗。ベルーナドームでは2023年から5連敗となった。藤川球児監督(44)は守備、走塁のほころびに「いろいろ言っても一緒ですね」と言及することなく、13日からの楽天戦へ目を向けた。デイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏は「ベルーナドームの特徴が阪神にとってマイナスに出た」と指摘した
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ベルーナドームの特徴が阪神にとってマイナスに出ました。二回の守備ではテルが山村選手の打球を後逸して三塁打に、四回には森下選手が平沼選手の打球でバウンドを誤り(記録は安打と失策)適時打となりました。
僕も現役時代に経験がありますが、ベルーナは他の人工芝球場とは全く違ったボールの跳ね方をしますし、球足の速さも異なります。セ・リーグにも人工芝の球場はありますが、ひとくくりに「人工芝」とは言えない、ベルーナ独特の難しさがあるんです。僕も対策にすごく神経を使いましたし、“バンザイ”をする外野手を何人も見ました。テルと森下選手をかばうわけではありませんが、やはり2年に一度しかプレーしない球場なので慣れていないことも要因だったでしょう。
デュプランティエ投手の乱調も、マウンドが低いというベルーナの特徴に起因するところがあります。バッターがボールの角度を感じにくいので、デュプランティエ投手のような長身のピッチャーもアドバンテージを生かしにくいのです。
また、マウンド上のデュプランティエ投手はいつもより汗をかいているようにも見えました。ベルーナは熱や湿気がこもりやすい構造で、梅雨の時期から夏場にかけてはかなり暑く、僕も熱中症のようになったこともありました。デュプランティエ投手にも慣れない暑さや湿気の影響があったのかもしれません。
今季2度目の同一カード3連敗ですか。タイガースにとっては不慣れな球場で難しい戦いとなりました。3連戦ではリリーフ陣が打たれ、ミスも出たりと悪く見えがちですが、仕切り直して普段通りの野球をすれば、心配することはありません。
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