阪神・湯浅が激アツ火消し ドラ1伊原の白星消したくない 意地の2死満塁斬り 復帰後初聖地お立ち台「ただいま」

 「阪神1-0中日」(11日、甲子園球場)

 窮地での登板コールに聖地のボルテージが一段と高まった。ルーキーが手にした勝ち星の権利を、消すわけにはいかない。復帰後5試合連続無失点中の阪神・湯浅京己投手が、初のイニング途中での継投。執念で火消しを成し遂げると、復帰後初のお立ち台にも上がり、「やっぱこういう展開で投げるために、ずっとリハビリもやってきたので」とリリーバーの矜持(きょうじ)を示した。

 伊原からバトンを受け継いだのは六回2死一、三塁の場面だ。先頭への四球でピンチ拡大。続く高橋周にも2球連続ボールでスタンドがざわつくも「逃げてちゃダメ」と心を強く保って腕を振った。カウント2-0から高めに投げ込んだ直球でゴロを打たせて、ベースカバーへ。歓喜の虎党とドラ1左腕からの拍手を浴びながら、誇らしげな笑顔でベンチに戻った。

 23年11月2日以来となる甲子園でのお立ち台では、「ただいまです」とカムバックのあいさつ。満員御礼の客席を感慨深く眺めながら、「アツアツでーす!!」と“名ゼリフ”も復活させた。ヒーローインタビューを終えてカーネーションを手にすると、3年前の記憶がよみがえった。

 22年の母の日も勝利に貢献しお立ち台へ。あの日も母・衣子さんへ感謝を伝えた。難病を克服しマウンドに戻り、「手術の日もお母さんは福島まで来てくれましたし、どんなときも支えてくれてる。いっぱい投げてる姿を見せて恩返しを」と改めて胸に込み上げた。

 その22年に手にした最優秀中継ぎ投手のタイトルは、“過去の栄光”にするつもりはない。「勝ち(パターン)で投げたいという気持ちもありますし、こういう展開で投げて信頼を得られるように」。白星を担う本来の居場所に戻る日は近い。

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