阪神・藤川監督サプライズ発表 初陣託した3・28開幕投手は村上!異例ツーショット会見 昨年11月ゴルフ中に伝える
「阪神春季キャンプ」(26日、宜野座)
阪神・藤川球児監督(44)が26日、開幕投手を村上頌樹投手(26)に託すことを明かした。午後1時にサプライズで発表し、異例のツーショット会見を実現させた。今季の開幕戦は3月28日・広島戦(マツダ)。プロ5年目で初の大役となる右腕に藤川阪神の初陣を託す。
キャンプ最終クール初日のランチ終わり。テレビカメラを前に藤川監督が声を弾ませた。「重大発表があります!」。いたずらっぽく笑うと周囲をクルリと見渡す。「どこにいるのかな?」。そこで主役登場。照れ笑いを浮かべる村上が昼食会場から階段を下りてきた。
「うちの開幕投手が来ました!うちの開幕投手は、村上投手にやってもらいます!」
“球児流”サプライズ演出で、開幕投手を発表した。選手へのリスペクトを重んじる指揮官らしく、異例のツーショット会見も実施。大役を託した経緯を説明した。
「彼の憧れの投手が僕だった、というところは半分冗談ですけど、過去2年間の成績を見ても、内容は非常に素晴らしいものがある。次なるステージと言いますか、勝負を決するところで、相手のエースを打ち破ってくれるのは村上かなって」
このタイミングで発表したのも球児流。「キャンプ終了後とは思ってたんですけど、少しうちのキャンプが長かったのと、新井監督が先に発表してくれたんで」。前日、開幕戦で激突する広島・新井監督が森下の開幕投手を発表。それを受け村上に“正式通達”した。
「どんなことがあってもへこたれない。最後まで戦い続けるのがエースだと思うので、それは期待しています」
本人に伝えたのはもっと前だ。昨秋キャンプ中に、練習に取り組む姿勢や昨季の奮闘ぶりを評価して、開幕投手を託すと決めた。直後の11月21日のタイガース杯ゴルフ。安藤投手コーチから「先に言ってあげた方が準備しやすい」と助言を受け、前の組でカートに乗っていた村上に「開幕投手ね」と伝えたという。前代未聞のグリーン上での通達となった。
一大イベントを終え、開幕戦のイメージは膨らみ始めた。「1番・近本が打席に行く姿を、腕を組んでマツダスタジアムで見ている光景がある。そして相手の裏の攻撃で村上が出て行く姿を想像できます。近本と村上で淡路島コンビでいいんじゃないですか」。広島の先発は難敵・森下。「相手はあまり関係ない。自分たちのチームを作り上げている」。自然体を貫き試合展開を想像する。
「競るゲーム展開を予想しながら。カープもかなりバットを振っているという報道を見てますけど、うちがどういう野球をするかはその日を楽しみにしてほしい。村上がいい1球を投げてスタートしてゲームは進んでいく。力強く、我慢強く、試合を戦いたい」
V奪回を目指す1年。藤川阪神の初陣のマウンドを村上に任せて、幕開けとなる。
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