阪神・掛布雅之OB会長 吉田義男さんに「最高の結果を見せてあげて」陣中見舞いでナインへ願い

 「阪神春季キャンプ」(6日、宜野座)

 阪神の掛布雅之OB会長(69)が宜野座へ陣中見舞いに訪れた。練習前には選手や首脳陣ととともに、3日に脳梗塞で亡くなった元監督の吉田義男さんへ黙とうをささげた。

 思いを引き継ぐ後輩たちと1分間、じっと目をつむった。そこに浮かぶ恩師の姿。「おすしを食べてる姿かな。よく食べてましたから、食欲旺盛な吉田さんを思い出した」と懐かしんだ。「吉田さんには野球の土台を作ってもらった。守る野球の大切さを教えていただいた。今こうやってみると感謝しかない」と語った。

 練習では今季のキーマンに熱視線を送った。昨季打率・232と苦しんだ中野の打撃に注目。「全然打ち方が違う。かなり自分に対していろいろ考えて、いい形で打っているなという印象」と復活に太鼓判を押した。

 左の大砲にも自然と目はいく。佐藤輝のフリー打撃では逆方向への当たりをポイントに挙げた。「かなり(甲子園の)浜風というものが分かってきたのかなと。風に乗せるような打球の質みたいなものを意識してると感じる。体のブレもない。相当いい状態で準備してきた」と仕上がりの早さに驚いた様子だった。

 OB会長にとって願いはただ一つだ。「90周年という節目の年ですから、最高の結果を吉田さんに見せてあげてほしいですね」。2年ぶりのリーグ優勝、日本一へ大きな期待を寄せた。

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