阪神・育成ドラ2福島1軍C昇格 岡田監督大絶賛「本当の走り屋」支配下「あると思うよ」 虎の周東の可能性

 「阪神紅白戦、白組2-2紅組」(12日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム)

 自慢の快足で1軍行きの切符をつかんだ。阪神の育成ドラフト2位・福島圭音外野手(22)=白鷗大=が12日、1、2軍合同の紅白戦(宜野座)に途中出場し、実戦初盗塁をマークした。2試合連続となる適時打も放って打でもアピールに成功。岡田監督は足のスペシャリストとなり得る逸材と評し、16日から始まる第4クールでの1軍昇格を明言。ソフトバンク・周東の名前も挙げ、将来性を高く評価した。

 福島は、うわさ通りの快足の持ち主だった。五回の守備から「7番・中堅」で途中出場していたが、七回無死一塁では特別ルールで一走・井坪に代わって代走で登場。一度けん制を受けるもひるまず初球にスタートを切り、二盗を決めた。

 「チャンスをもらったので絶対行かなだめやなと思いました」

 11日の紅白戦では2度出塁するもスタートを切れず。再び訪れた足の見せ場。相手バッテリーからすれば、ほぼ100%スタートを切ることが容易に想像できるシチュエーションだった。

 さらには「土がちょっと柔らかい部分があって完璧ではなかった」とスタートを切った際にはつまずいたような動きもあった。バッテリーの厳重警戒に加えて動きのロスも発生と、圧倒的不利な状況さえも簡単に破壊した脚力。スタンドの虎党も思わずざわついた。

 福島の快足は岡田監督のハートも射止めた。「(相手投手の)佐藤(蓮)はクイックが速いからな。あれでもセーフになるんやから。スライディングも良かったもんな。いい足してるで、あれは」と絶賛。「次のクールで1軍に上げる」と原口、糸原とともに昇格させることを即決した。

 指揮官が福島の姿と重ね合わせたのは2度パ・リーグの盗塁王を獲得した同じ育成出身のソフトバンク・周東。「周東なんか代走で盗塁王取ったんちゃうの、ほとんど。本当の走り屋というのはいないからな。そういうスペシャルなやつがおったら絶対チームとしてもプラスになる」と、代走の切り札として大きな期待をかけた。

 打撃でも11日は遊撃への適時内野安打を放っていたが、この日も六回1死一、三塁で同じ新人のドラフト6位・津田の3球目を痛烈に右前へはじき返し、2試合連続のタイムリー。指揮官は「バッティングもええよ。肩もええからな。(支配下登録の)可能性はあると思うよ」と高い評価を与えた。昨季のオリックスでは育成4位ルーキーの茶野がキャンプ、オープン戦でアピール。支配下登録を勝ち取り、開幕スタメンに名を連ねた。「そういうケースもそらあるやん」と、成長次第ではさらなる格上げを行う可能性も示唆した。

 1軍昇格が決まり、「ありがたいことですし、すごい先輩方もたくさんいる。どんどん吸収していきたい」と意気込んだ福島。壮大な可能性を秘めた脚力は支配下登録さえも通過点にできる。

 ◆福島 圭音(ふくしま・けいん)2001年10月6日生まれ。埼玉県秩父市出身。171センチ、72キロ。右投げ左打ち。外野手。50メートル走5秒8。遠投110メートル。秩父第一中から、鳥谷敬氏に憧れて聖望学園に進学。白鷗大4年時には主に「2番・中堅」を務め、23年度春季リーグは打率.526、20盗塁をマーク。同年度育成ドラフトで阪神から2位指名。名前の由来は母・真由美さんが大ファンというケイン・コスギにちなんだもの。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス