阪神からドラフト５位指名を受けた石黒佑弥投手（２２）＝ＪＲ西日本＝が９日、広島市内の同社で畑山統括スカウト、山本スカウトらから指名あいさつを受けた。最速１５２キロで制球力も魅力の右腕は、同じ順位で入団した青柳、村上と同じ“出世レール”を走り、チームに欠かせない存在になる。

　「（下位指名だが）野球の舞台では平等だと思う。あとは実力の世界。自分の力をつけて頑張っていこうかなと思っています」

　入団してしまえば、順位は関係ない。結果を残すだけだ。だからこそ、それを示してきた先輩の２投手に、弟子入りを熱望する。

　「変化球面でもまだまだ自分の引き出しが足りないですし、配球面もまだまだ実力不足。吸収できるものは吸収して、自分の成長につなげていきたい」

　悔しさを糧につかんだプロの道。ドラフト指名解禁は高卒３年目の昨年だったが、無念の指名漏れとなった。山本担当スカウトは「この１年で体も一回り大きくなった。直球もスピードアップして、カットボールのキレも上がっている」と成長を評価した。

　「これから厳しい世界に入るので、もっと鍛錬しないといけないなという責任感がより出てきた」と石黒。日本一に導いた好投手らの技術を学び、プロで成り上がる。

　◆石黒　佑弥（いしぐろ・ゆうや）２００１年６月２０日生まれ、２２歳。愛知県江南市出身。１８０センチ、８３キロ。右投げ右打ち。投手。藤里小１年時に「藤里スポーツ少年団」で野球を始め、星城では３年夏の県大会２回戦で、石川昂（現中日）を擁する東邦を破った。２０年にＪＲ西日本に入社。２３年公式戦では１２試合で５勝２敗、防御率１・４４。最速１５２キロ。球種はカーブ、カットボール、スライダー、フォーク。