阪神・岡田監督 CSキーマンに近本を指名「初回、塁に出たら勝つ」 指揮官の信頼に「何とか塁に」
阪神・近本光司外野手(28)が13日、「2023 JERA クライマックスシリーズ セ」の共同会見に、岡田彰布監督(65)とともにオンラインで出席した。18日に甲子園球場で始まる、CSファイナルS突破のキーマンを聞かれた指揮官は、近本を指名。初回出塁が“勝利の条件”とされたリードオフマンは、「何とか塁に出られるように」と気合を込めた。
隣に座る指揮官からの期待が、ダイレクトに伝わった。会見終盤にチームのキーマンを質問された岡田監督は、「一回の裏、先頭の近本が塁に出たら、勝つと思いますね。それだけですね」と迷わず回答。切り込み隊長としての重責を課せられた近本は、白い歯をこぼしながら思いに応えた。
「きょう、記者には『三振だけはしないように』と言ったんで、何とか塁に出られるように頑張りたいと思います」。シーズン中、近本が初回出塁すると勝率は・690で、凡退の場合は・608。猛虎が誇るリードオフマンの初回打席結果が、チームの勝敗に大きな影響を与えていたことは、数字で証明されている。
会見前に行われた甲子園での練習。その終わりに報道陣に囲まれた近本は、くしくもCSファイナルS初戦の第1打席について言及していた。「三振しないように頑張ります。三振以外、凡退やったら僕はいいと思ってます。プレーボール(の直後)で三振っていうのは、僕の中であんまり好きじゃないので」。凡退やむなしの控えめな姿勢だったが、会見では出塁宣言で“上方修正”する形となった。
CSに向けて実戦感覚を取り戻すために、14日からみやざきフェニックス・リーグに2試合参戦するが、テーマを「タイミング」と設定。4日のシーズン最終戦以来となる打席の迎え方を、「シーズンと一緒でいいと思うので、無理して(ボールを)見る必要もないし、無理して打ちに行く必要ないし、打ちたいと思えば打ちに行くし、見たいと思えば見ると思います」と、近本らしい言葉で説明した。
宮崎での“最終調整試合”を終えると、いよいよ短期決戦の幕が開ける。「ポストシーズン一戦一戦、勝たないといけないんで。誰かが自分で頑張ったらいいんで、僕は僕で頑張るんで」。38年ぶりの日本一へ、頼れる1番打者は静かに闘志を燃やす。
関連ニュース




