阪神・佐藤輝 猛攻締めた3ランで三回イッキ6点逆転 実は66打点&16本塁打でチーム2冠 M17
「東京ヤクルトスワローズ5-6阪神タイガース」(2日、神宮球場)
虎党大盛り上がりのビッグイニングで、勝利を導く花火を打ち上げた。阪神が三回、一挙6得点の逆転劇で2連勝を飾った中、大量得点の中心となったのは佐藤輝明内野手(24)の16号3ランだ。この一発で66打点に達し、本塁打とともにチーム打撃2冠に立った。デーゲームで広島が勝ったため、優勝マジックは1減って17。快調に数字を減らし、18年ぶりのアレへ向けて勢いは止まらんで!!
佐藤輝の打球に不思議な力が働いた。白球がスタンドに消えてからワンテンポ置き、左翼スタンドの虎党が沸く。明らかに不可解な弾道だった。
「最初ファウルかなと思ったんですけど(打球が)戻って。最後まで入ると思わなかったです」
2点ビハインドをひっくり返した後の三回2死一、三塁。1ボールからコンパクトにバットを振り抜いた。今季16号3ラン。高い弧を描いた放物線は、初めファウルゾーンに飛び出たが、右翼から左翼に吹く風が軌道を“アシスト”した模様。一挙6得点の“大トリ”を務め、ビッグイニングを締めた。
昨夜は同じドラ1の後輩でかわいがる森下が2発を記録。「彼も頑張っているので、しっかり僕も頑張りたいなって気持ちはありました」と弟分のアーチが発奮材料となった。この一発で今季66打点とし、大山を抜いてチームトップに浮上。本塁打とともにチーム2冠となり、猛虎打線の核として存在感が際立ってきている。
今季は6月下旬に2軍落ちも経験し、打撃不振の時期も短くはなかった。ただ、進化の軌跡は着実に刻んでいた。昨季は内角直球に対する打率はわずか・179。4本塁打こそ放っているものの、対応に苦戦した。一方、今季はこの試合までで同・333と格段に良化。特に内角低めに対しては同・444と“ツボ”と化してきている(データはJapan Baseball Data)。
この日の3ランも内角低め直球を捉えたもの。8月18日・DeNA戦(横浜)でスタメン復帰して以降、この試合までで45打数16安打、打率・356、3本塁打。昨季の弱点がなくなりつつあることも好調の要因の一つといえる。
この日広島が勝利し、優勝マジックは1つ減って「17」となった。刻一刻と近づいてくる栄光のゴール。「マジックとか気にせず、目の前の試合に集中する。本当に一戦必勝で頑張ります」。浮足立つ様子は一切なし。地に足着けたまま、アレまでたどり着ける。
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