阪神・ドラ1森下 出撃!黄金ルーキーついにベールを脱ぐ「今できる最大のプレーを」

 「阪神2軍春季キャンプ」(10日、具志川)

 阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が11日の1、2軍合同で行われる今キャンプ初の紅白戦で実戦デビューすることが10日、決まった。2軍主体の「紅組」で1打席だけ打席に立つ。12月に発症した右足肉離れの影響で、キャンプは2軍スタート。別メニュー調整を続けていた黄金ルーキーがついにベールを脱ぐ。

 ドラフト1位ルーキーが宜野座で“デビュー”する。プロ入り後、初の実戦出場が決まった森下は2軍キャンプ地・具志川で調整後、「特にこだわることなく、今できる最大のプレーをできればいいなと思っています」と、冷静な口調に熱意を込めた。

 開幕右翼の有力候補とされる中、12月の右足の肉離れで2軍キャンプスタートと出遅れた。沖縄入り後も別メニュー調整を進めていたが、9日から全体のアップに合流。まだ、フルメニューをこなせていないが、右足は順調に回復している。

 紅白戦は2軍主体の「紅組」で出場する予定。岡田監督は「(2軍で)シートノックに入ってない言うから。打席には立たそうかなと。1打席くらいはあってもええけど」と、打席のみで出場させる方針。5日は2軍キャンプを視察した岡田監督の前で78スイング中15本の柵越えを放ってアピールした。初の実戦でどのような打撃を見せるのか、注目だ。

 この日は、天候不良のため室内練習場で汗を流した。打撃練習ではバットを折る場面もあったが、スイングするたびに「よっしゃ!」と声を張り上げて打ち込んだ。「まあいつも通りです。気合というか、自然に出ちゃうっていう感じで。気合も入ってましたけど」と笑みを浮かべた。

 守備でも順調な調整が続いている。9日からは負傷後初めて屋外で打球を追う背走や切り返しなどの練習を再開した。「室内では何回かやっていたんですけど。久しぶりにやったのであれですけど。あそこの体の追いつき方とかもいろいろある。まだ課題はあるかなって感じです」と徐々に強度を高めていき、守備力も鍛えていく。

 調整が順調に進み、患部の状態などに問題がなければ、1軍の今年初の対外試合となる15日の練習試合・楽天戦(金武)か、16日の2軍練習試合・中日戦(読谷)に帯同する予定だ。

 まずは実戦デビューへ「無理し過ぎず頑張りたい」と森下。1軍昇格へ紅白戦で仕上がりを確認する。

 ◆森下の経過

 ▼2022年12月11日 新人体力測定で右足を肉離れ

 ▼23年1月9日 鳴尾浜での新人合同自主トレ初日から別メニュー調整。「焦ってはいないので、ゆっくりやっていきたい」

 ▼1月17日 岡田監督は春季キャンプの2軍スタートを明言。「初めてやった肉離れというか。初めてだから本人も慎重やし」

 ▼1月26日 鳴尾浜で屋外では初の打撃練習で91スイング。視察した糸井SAは「鋭いスイング」と絶賛

 ▼2月2日 初の屋外フリー打撃で14本の柵越え。推定135メートルの特大弾も

 ▼2月4日 スパイクを履いて初ノック

 ▼2月5日 2軍キャンプを初視察した岡田監督の前でフリー打撃。78スイング中15本の柵越えに指揮官も「もう見てのまんまやろ」と笑顔

 ▼2月6日 和田2軍監督からマンツーマン指導を受ける

 ▼2月7日 走塁チェックで二塁へスライディングも「全然問題ない」

 ◆森下 翔太(もりした・しょうた) 2000年8月14日生まれ、22歳。横浜市出身。182センチ、90キロ。右投げ右打ち。外野手。日限山小1年から野庭日限フェニックスで野球を始める。日限山中時代は戸塚シニア。東海大相模では3年時にセンバツ4強。中大では1年春からレギュラーで、同年夏に大学日本代表入り。東都大学リーグでベストナイン2度。大学通算9本塁打。

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