阪神・伊藤将 能見師匠へ恩返し誓う 2年連続2桁星で“教え”体現する
阪神の伊藤将司投手(26)が15日、甲子園で行われた投手指名練習に参加。現役引退が発表された能見への思いを明かし、好成績を残すことで、自主トレでともに汗を流した〝師匠〟への恩返しを果たすことを誓った。
憧れの存在だった。球速ではなく、球の切れで勝負する同じタイプの左腕。2020年ドラフトで指名された直後の会見でも「投球の技術を学びたい」と、能見の名前を挙げながら話していた。
しかし、その直後に能見の阪神退団が決定。チームメートとしては過ごすことはできなかったが、今年1月には志願する形で合同自主トレに参加した。
学んだのは直球の大切さ。「変化球でかわそうとせず、どんな時でもストレート中心に勝負できているのは能見さんのおかげ」と感謝し、「まさか最後の年になると思っていなかったんですけど…一緒に自主トレができたことは本当に良かった」としみじみと語る。
1年目の昨季は2回2/3届かなかった規定投球回に、今季はあと13回1/3に迫る。予定では残る登板はあと2度。12球団トップの6完投を誇る伊藤将なら、クリア可能な数字だ。
「自主トレを一緒にやらせてもらった以上は活躍しているところを見てもらいたい」。2年連続2桁勝利にも、あと1勝。師匠の教えを胸に、最後まで懸命に腕を振る。