【小山正明氏の眼】湯浅は今やリリーフエース
「阪神3-1DeNA」(23日、甲子園球場)
阪神が借金完済に王手をかけた。デイリースポーツ評論家の小山正明氏は、八回に登板して3者連続三振の湯浅京己投手(23)を「今やリリーフエース」と高評価。後半戦の大逆襲につなげるチームのためにも課題も挙げた。
◇ ◇
湯浅が価値ある投球を見せた。1点差の八回から登板して3者連続三振。勝利をたぐり寄せる活躍だった。
彼の一番の良さは直球のキレが良いこと。八回2死から桑原を空振り三振に仕留めた外角直球はとても良い球だった。きめ細やかなコントロールはないが、要所要所でああいうボールをしっかり投げられている。さらに腕を振って投げる直球にキレがあるから、フォークがベース板の近くでワンバウンドしても打者が振ってくれる。
内容にバラつきがあるとはいえ、経験が少ない中でよく頑張っている。今やリリーフエースと言えるのではないか。
重要な場面を任される立場になったが、今後はこの状態を持続できるかが大切になる。投手は年間を通して必ず調子の波がある。その波を少なくすることが今後の課題だろう。これには経験も必要だが、日々の練習も必要になってくる。自信を積み重ねながら、しっかり鍛えていってもらいたい。