阪神・藤浪先発OK 2軍戦で5回0封 ローテに疲労出る夏場の“有事”で救世主に

 先発し5回無失点の藤浪(撮影・石井剣太郎)
 試合後、平田2軍監督(78)にねぎらわれる藤浪(左奥)
 3回、得点を許さず投げ終え、笑顔でベンチに戻る藤浪(左)=撮影・石井剣太郎
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 「ウエスタン、オリックス0-4阪神」(19日、高槻萩谷バファローズ球場)

 阪神・藤浪晋太郎投手(28)が19日、ウエスタン・オリックス戦(高槻)で先発調整のため2軍降格後、初登板初先発し、5回3安打無失点と好投した。1軍先発陣の駒はそろっているが、ウィルカーソンは最近2試合で計6回2/3を10失点。この日のDeNA戦(甲子園)の先発・西純は今季最短KOを食らった。今後は先発陣に蓄積疲労が現れる夏場を迎える。“有事”で救世主となるべく、今季の開幕投手がスタンバイ完了だ。

 気温30度。厳しい日差しが照りつける中、藤浪が剛腕を振るった。この日最速158キロをマークした直球に、小さく動く変化球を交えて相手打線を圧倒。時折笑顔を浮かべる余裕もあり、貫禄を見せつける投球だった。

 「5回を投げ切れて良かったと思います」。5月28日のウエスタン・中日戦(甲子園)以来の先発マウンドで5回3安打3四死球で無失点。これで4月中旬の新型コロナウイルス感染での離脱からウエスタン4試合に先発し、計17回1失点。結果で安定感を示し続けている。

 初回からカットボール、ツーシームを多投し、二回は三者凡退に抑えた。以降も小さく動く変化球を軸に据えて凡打の山を築いた。五回に2四死球で2死一、二塁としたが、最後は自慢の直球で来田を左飛。5回を75球で投げ終えた。

 奪った三振は3つ。「ツーシームが有効球種になった。上(1軍)で投げるときに使えたら」と先発仕様の投球スタイルを披露。1軍では4月8日・広島(甲子園)以来となる先発へ手応えをつかんだ。

 平田2軍監督は「久しぶりの先発で、なんの問題もない」と称賛。今後は「1軍に何かあったときの(ための)調整をファームでやっていく」と1軍昇格を見据えて調整させていく意向を示した。

 現状で1軍ローテは固まっている。ただ、ウィルカーソンは直近2試合でともに四回を持たずに降板。この日のDeNA戦(甲子園)で先発した西純は3回1/3を3失点で、今季最短でKOされた。矢野監督は西純について「別に(代えることは)考えていない」と話したが、今後の結果次第ではローテを再考する可能性はある。

 また今後は、先発陣が疲労たまりやすくなる夏場を迎える。藤浪がスタンバイしていることは、チームにとって大きなプラス材料となる。

 「ちょっと暑かったので。しんどいなというのはありました」とスタミナ面を改善し、さらに調子を上げていくことを目指す背番号19。チームが苦しい時期に力を発揮すべく、万全の準備を整えていく。

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