谷佳知氏が阪神打線を分析 佐藤輝を何番に置いても「後ろにもう一人状態がいい打者がいないと」

 6回、二ゴロ併殺に倒れる大山(撮影・西岡正)
 6回、ファウルを打ち悔しがる近本(撮影・堀内翔)
 3回、中飛に倒れる佐藤輝(撮影・西岡正)
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 「DeNA1-0阪神」(20日、横浜スタジアム)

 巨人、オリックスで活躍し、シーズン最多二塁打のNPB記録を持つデイリースポーツ評論家の谷佳知氏(49)が、横浜スタジアムで行われたDeNA-阪神戦を解説。再三、得点圏に走者を進めながら決定打を欠き、延長戦の末にサヨナラ負けを喫した阪神打線の現状を分析した。

  ◇  ◇

 DeNA先発の東は真っすぐが走り、チェンジアップも効果的で確かに状態は良かった。ただ、早いカウントでは左打者の外角を狙った真っすぐが結構、甘く入ってきていたし、逆球もいくつかあった。攻略するには早いカウントでは変化球を捨て、真っすぐ一本に絞ることが必要だとみていたが、それを見逃したり、振り遅れてファウルになる場面が多かった。

 負けが込むと、打者は思い切って振れなくなる。

 前の打者が早いカウントで打って出て凡退すると、次の打者は「もっと球数を投げさせよう」と慎重になり、同じように早いカウントから打ちにいけなくなる傾向がある。結果的に早いカウントの甘い球を見逃し、追い込まれてから難しい球に手を出すしかない悪循環に陥る。現在の阪神打線はまさにそうした状態にある。

 相手投手からすれば今、怖いのは佐藤輝だけだろう。

 佐藤輝が先頭で右前打を放った六回は近本が三振、大山が二ゴロ併殺打。八回2死二塁では佐藤輝が歩かされ、近本が投ゴロ。後ろを打つ近本、大山の状態が良くないので、六、八回のような好機でも思い切って勝負を挑まれる。

 残念ながら佐藤輝を何番に置こうとも、せめてもう一人、状態がいい打者がいないとチャンスは膨らんでこない。

 打破するためには、恐れることなく、初球からどんどん振っていく積極性が各打者に求められる。そしてベンチも絞り球を明確に指示し、背中を押してあげる必要がある。打撃の状態はすぐには上がらない。だが、意識を変えることはすぐにできる。苦しい時こそ、チーム一丸で向かっていく姿勢が大事になる。

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