阪神・ロハスが千金のダメ押し弾 5戦ぶりスタメンで大仕事 初お立ち台では秘策披露

 「阪神4-1巨人」(15日、甲子園球場)

 試合を決定づける阪神のメル・ロハス・ジュニア外野手(31)の一発が、バックスクリーン右の客席に吸い込まれた。八回、無死一塁の第4打席。畠の145キロ初球を逃さず振り抜いた。

 来日初となるお立ち台では、喜びをはじけさせた。通訳が入るより先に「ウインド、アリガトウゴザイマス(風に感謝したい)」と日本語で本塁打の心境を表し、ファンの喝采を浴びた。

 5試合ぶりのスタメンで5番に座り、放った一撃。「最近は代打が多かったので、1打席で結果を出さなければならない。積極的に打つことにトライしていた」と打席で意識を変えたと秘策を披露。「早いカウントから積極的に振っていくべき。そういうアプローチをした」と結果を出してみせた。

 素直な性格で日本になじもうとする助っ人は、前日の中日戦前に藤井康1、2軍巡回打撃コーチから受けた助言も即実践。ソフトバンク・王貞治会長が現役時代、引っ張る練習をしていた例をもとに「思い切り振っていく意識でお尻を回転させ、ボールを体の前で打つことを教わった」と世界の本塁打王の練習法を取り入れた。

 前日まで打率・222だったが、この日は3打数2安打2打点。阪神浮上に欠かせない男は、ここにもいる。

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