阪神・大山は一塁、三塁佐藤輝と固定すべし 主軸の「複数ポジション」はNG 藤田平氏が指摘

 早出特守で一塁の守備練習に励む大山=11月20日、甲子園
 三遊間への打球を追う大山
 腕、膝の使い方に柔軟性のある佐藤輝
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 2022年シーズンへ向け、阪神球団OBがチームへ提言する「虎レジェンズの声」。猛虎一筋19年の現役時代に通算2064安打をマークし、95、96年に監督を務めた藤田平氏(74)が3回にわたり意見する。第3回は「守備編」。大山の守備位置を一塁に固定すべきだと強調した上で、今オフに示された「複数ポジション」について言及した。

  ◇  ◇

 矢野監督ら首脳陣が「複数ポジション」を打ち出している。秋季練習では、大山が左翼や右翼で打球捕などに取り組んだという。結論から言う。大山はファーストだ。

 今年、一塁を守ったマルテは残留する流れ。だが、大山は三塁や外野ではなく一塁が最も適している。一番の理由は守備時の足の運び。例えば三塁キャンパスへの打球や三遊間への打球の動き。相手打者がボールをバットに当てた瞬間の打球判断、最初の一歩目の出し方を見ると一塁が適しているし、打撃にも専念できる。

 同時に膝、腕の使い方に柔軟性のある佐藤輝を三塁へ。セ・リーグでは華やかなポジションという印象の強い一塁と三塁を大山と佐藤輝で起用していい。

 「複数ポジション」については、ここ数年のオフで、何度か示されている方針だ。だが結局、外国人選手の加入でポジションが重なり、オフの取り組みが生かされないこともある。控え選手には出場機会が増えるので有意義だが、レギュラー選手はポジションを固めて臨ませた方がいい。

 チーム全体としては、もっと基本を意識するべきだ。今年は正面の打球に対して、わざわざ回り込むようにして捕球したり、片手で捕りにいったりする場面が目立った。春季キャンプの時も触れたが、これらは応用の守備。CSファーストSでも同様な打球の入り方から痛い失策となったプレーがあった。

 私自身、身をもって経験している。基本を疎(おろそ)かにするほど、シーズン中の大事な時期に痛いミスとなって返ってくるのだ。地味なプレーほど大事。小、中学生の手本となるプレーを心がけなければいけない。

 今年はシーズン86失策。4年連続で12球団ワーストとなった。今オフは体力強化、下半身強化を意識してもらいたい。下半身が大事なのはバッティングやピッチングだけではない。守備も、打球を処理する際の足の運びやスローイング時の踏ん張りなど、大きく影響してくるのだから。

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