阪神レギュラー“解体” 近本以外白紙 矢野監督「誰が出てきてもおかしくない」

 練習を見る矢野監督
 キャッチボールをする佐藤輝(撮影・田中太一)
 明るい表情で走り込むタイガースナイン。秋季練習を締めくくった
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 阪神は24日、甲子園と鳴尾浜で実施した秋季練習を打ち上げた。矢野燿大監督(52)は来季の構想を明かし、近本以外のレギュラーを白紙として、競争をあおった。今秋、外野に挑戦した大山&来春キャンプで外野、三塁を練習することが明らかになった佐藤輝は!?21年度版タイガースを“解体”して再構築する指揮官の起用法に注目が集まる。

 大山は?そして佐藤輝は!?秋季練習最終日、甲子園と鳴尾浜を往復した矢野監督が驚きの来季構想を披露した。「レギュラーは近本ぐらい?ホンマに。ウチで言えば」。近本以外のレギュラーは白紙と明言し、競争をあおった。

 虎の20発コンビ・大山&佐藤輝も例外ではない。大山は今秋、三塁の早出特守に励み、外野に本格挑戦。この日のシートノックでは右翼に就いた。「基本的にはサードとファーストなんだけど、編成の関係上、年間の中でそういうことも起こりえる。(試合に)出やすくなるというか、打席にも立てるんでね」と矢野監督。さらに「輝(佐藤)も内野も外野も」と左膝痛で別メニューだった佐藤輝も来春キャンプから再び三塁でも起用するプランを示した。

 2人の動向はチームに大きな影響を及ぼしそうだ。今季は近本、中野、マルテ、大山、サンズ、糸原、佐藤輝、梅野の8人が規定打席に到達した。だが、前半戦の快進撃をけん引したサンズ、佐藤輝が夏場以降、深刻な打撃不振に陥り、シーズン終盤は大山、梅野がベンチを温めた。代わってスタメン出場したのは助っ人のロハスに加えて小野寺、島田、坂本ら。レギュラー奪取に燃える選手にとっては絶好のチャンスが到来したとも言える。

 「競争が本当に激しいんで、ちゃんと決まったっていうポジションも少ないし、どこでもチャンスはあるし、誰がどう出てきてもおかしくないようなレベルまでみんな上がってきていると思う」

 指揮官がレギュラー解体を示唆できるのも手応えの表れだろう。この秋は野手転向を決めた原口が一塁、三塁、外野に挑み、ベテラン・糸井は自身のSNSで一塁挑戦を示唆している。若手でも小幡が攻守に成長を見せ、指揮官をうならせた。

 「今いる選手がどれだけ伸びてくれるか、俺らがどう伸ばせられるかというところが来季に必要なところかなと思う」と矢野監督。来季はV奪回が至上命題。不動のレギュラー陣を解体し、新しくチームを作り上げる。

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