阪神・桑原が引退 横浜、オリ経て10年目に最優秀中継ぎの苦労人が今季限り

中継ぎとして活躍し、チームに貢献した桑原=2018年7月4日 
金本監督(右端)に力投を労われる桑原=2017年4月16日 
関西スポーツ賞を受賞しトロフィーを掲げる(左から)桑原、阿部詩、多田=2018年1月15日 
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 阪神の桑原謙太朗投手(35)が今季限りで現役を引退することが19日、分かった。07年度大学生・社会人ドラフト3巡目で横浜(現DeNA)に入団。10年11月にオリックスへ、14年11月に阪神へ移籍。阪神では17年に最優秀中継ぎ投手に輝くなどリリーフとして活躍した。近日中に発表される予定で、14年間走り続けてきたプロ野球人生に別れを告げる。

 右腕一本で3球団を渡り歩いてきた。主にリリーフとして活躍したが、近年は悩み続けた右肘痛が癒えず。桑原は悩み、苦しみながら静かに現役引退を決断した。

 08年から横浜(現DeNA)でプロ生活をスタートし、10年11月にオリックスへ移籍。14年11月は白仁田との交換トレードで阪神へ。探し続けた居場所が3球団目で見つかった。「甲子園で投げたことがないので、早く投げてなじみたい」とタテジマに袖を通した。存在感を発揮したのは、その3年後だった。

 17年に勝利の方程式の一角として台頭。変則的なスリークオーターから繰り出す白球に虎党は歓喜し、酔いしれた。自己最多67試合に登板して4勝2敗39ホールド、防御率1・51。最優秀中継ぎ投手に輝き、2位に押し上げる立役者となった。当時の金本監督から信頼を勝ち取り、野球人生の分岐点となった。

 翌18年にも2年続けて60試合を超える62試合に登板。鉄壁中継ぎ陣の欠かせないピースになった。打者の手元で鋭く曲がるカットボールに近い「真っスラ」が最大の武器。「自分はフォームも独特ですし、クセ球も生かしていきたい」と持ち味を発揮してきた。

 だが、19年以降は右肘痛から登板機会が減少。チームのために振り続けてきた右腕は悲鳴を上げていた。それでも「1軍で投げられなかったことがすべて」と一切言い訳せず、自分自身と向き合い続けてきた。

 今季は優勝争いを繰り広げるチームの力になることができなかった。開幕1軍をつかんだが、7試合で防御率9・00。5月19日に出場選手登録を抹消された。その後は、現在に至るまで1軍に再昇格することはなかった。

 阪神で過ごした時間は、プロ生活の半分の7年間にわたる。通算242試合で15勝13敗78ホールド、防御率3・61。2度のトレードが道筋を作った。必要とされ、向かった新天地。クールな表情の中に、常に燃やし続けた闘志があった。感謝を忘れず、走り続けた14年間を誇りに-。最後に見つけた居場所で、桑原がユニホームを脱ぐ。

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