「ＤｅＮＡ２－５阪神」（１８日、東京ドーム）

　目の前のチャンスは無駄にはしない。佐藤輝がコンパクトなスイングで白球を外野へ運ぶ。勝利を決定づける会心のタイムリー。球団新人単独３位となる今季５８打点目が、ＤｅＮＡの息の根を止めた。

　同期左腕の力投に応える一撃だった。２点リードの九回２死満塁。左腕・桜井の直球にバットを合わせる。打球は右前へ。「追加点を奪えるチャンスだったのでよかったです」と勝負強さを発揮する一打で貴重な追加点を奪った。

　本塁打だけでなく、打点でも球団の新人記録更新が見えてきた。５０年の徳網茂が記録した６９打点まで、あと１１。「打点を挙げるのはいいバッターだと思うので、チャンスだったり、そういうところで勝負強くいけるように頑張っていきたい」と意気込んだ。

　ルーキーが見せたここぞのタイムリー。矢野監督も「２点と３点じゃ全然違うし。あの１点も相手に与えるダメージも大きい。しぶとく打ったところも価値ある打点やったと思う」と賛辞の言葉だ。　打撃好調の後半戦。七回に右前打を放ち、八回無死二、三塁では四球を選ぶなど、ここ５試合で打率・４０９と好成績を残す。攻撃の流れを作る佐藤輝のバットが、チームを勝利に導く快音を響かせる。