【藤田平氏の眼】阪神・秋山 好投&地の利を効かせたG倒
「阪神4-1巨人」(9日、甲子園球場)
非常に素晴らしい内容だった。阪神の先発・秋山は制球がよく球数も81球。巨人打線の1番から4番までをわずか1安打に抑えた。中でも4番・岡本和は全くタイミングが合っていなかった。
巨人は、前日8日・中日戦でカーブを有効的に使う柳に抑えられていた。秋山は参考にしたのかもしれない。許した得点はウィーラーのソロ本塁打のみ。梅野とのバッテリーで、打者との駆け引きも効いていた。
前回先発した4日・広島戦では四回の打席で代打を出された。秋山本人も悔しい思いをしただろうが、今回は大事な巨人戦のカード頭を任されたのだ。意気に感じたマウンドだったのではないか。
攻撃面は“地の利”が効いた。この日は試合前から雨が降っており、水を含んだ甲子園の土は普段と違う打球の弾み方や球足だったのではないか。三回に遊撃手・坂本と一塁手・ウィーラーの失策が絡み先制したわけだが、両者とも足が止まっており、人工芝での足の使い方だった。
巨人3連戦のカード頭を取れたことは大きい。秋山の好投、相手守備のミスに乗じた先制、そして降雨コールドによる勝利。甲子園で戦えたことも優位に働いた試合だった。一気に乗っていけることを期待したい。