阪神 大山V弾!4年連続10号3ラン 4カードぶり勝ち越し、9日2・5差巨人戦へ

 8回、決勝3ランを放ちガッツポーズの大山
 8回、勝ち越し3ランを放ち笑顔の大山
 8回、勝ち越し3ランを放つ大山
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 「ヤクルト5-6阪神」(8日、神宮球場)

 阪神・大山悠輔内野手(26)が同点に追い付いた直後の八回2死二、三塁から、右越えに決勝の10号3ラン。今カード2発目の本塁打は、4年連続2桁到達弾となった。開幕4番から、今は7番に甘んじている背番号3。さあ、前半戦最後の伝統の一戦。完全復活弾を待つ-。

 フェンスオーバーを見届けた大山が右腕を天に突き上げ、笑った。普段クールなキャプテンが感情を抑え切れず、金メダルをかけられて歓喜する仲間たちの列に飛び込んだ。値千金の10号決勝3ラン。4番を外された悔しさ、ふがいなさ、申し訳なさ。全てをぶつけた意地の一撃だった。

 「チーム全員でつくったチャンスでしたし、そこを生かさないとダメだと思いますし。ここ何試合かそういった仕事ができていないと自分でも分かっていたので、とにかく必死に打ちにいきました」

 梅野が同点の適時打を放ち、なおも続いた八回2死二、三塁の絶好機。大粒の雨が降る悪条件の中、極限まで集中力を研ぎ澄ます。「自分の世界にしっかり入れていたと思います」。大山は狙い澄ましたかのように清水の直球を振り抜き、右翼スタンドに突き刺した。

 背中の張りから1軍に復帰して臨んだ交流戦は18試合で打率・232、3本塁打、10打点。リーグ戦再開後も状態は上がらず、ついに6月29日のヤクルト戦で4番をはく奪された。6日の今カード初戦からは7番に降格。人一倍責任感の強い主将はもがき、苦しんでいた。

 だが、そんな状況の中で一度も欠かさず貫いていることがある。打席から一塁への全力疾走。ベンチから守備位置までの全力疾走。大山は今年2月のキャンプ中に「優勝キャプテンになりたい」と語っていた。目指しているのは全員野球。先頭に立つ身として、どんな苦境でも貫き続けると決めている。その背中を仲間も見ている。

 矢野監督は「糧にして、悔しさをバネにして、やっていってくれる一本やったかなと思います」と大逆襲を期待した。阪神の右打者では03年~06年の矢野輝弘(現燿大)以来となる4年連続の2桁本塁打到達。七回の中前打を含めて、今3連戦では11打数5安打の打率・455、2本塁打、5打点と復調気配だが、まだまだ先がある。

 チームは4カードぶりの勝ち越しで息を吹き返し、2位・巨人とのゲーム差を2・5に広げた。9日から始まる前半戦最後の伝統の一戦。「チーム一丸となって戦うだけなので、明日に向けて、また一から頑張りたいなと思います」と大山。燃える思いを一振りに込め、宿敵を倒す。

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