阪神 ついに巨人と1・5差 サンズ、輝、中野外しも最下位・広島に完敗

 9回、代打・糸井(7)が空振り三振に倒れて試合終了。ベンチで肩を落とす矢野監督(中央左)
 ベンチで戦況を見守る佐藤輝
 スタメンを外れ、ベンチで戦況を見守るサンズ
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 「広島7-1阪神」(2日、マツダスタジアム)

 大幅な打線組み替えは機能しなかった。阪神は疲労などを考慮し、ドラフト1位・佐藤輝(近大)、同6位・中野(三菱自動車岡崎)、サンズを外し、この日昇格したロハスらを先発起用したが完敗。二回に7点をリードされる苦しい展開を打破できる力は新打線にはなかった。3日にも首位陥落の可能性が出てきた猛虎。前半戦の正念場がやってきた。

 戻せるものならば、時を戻してくれ-。思わずそう嘆きたくなるような、二回の守りだった。不運も重なり、西勇が打者一巡の猛攻を受けて一挙に7失点。最下位・広島相手に早々と大勢が決する、お寒い試合展開となってしまう。

 ロハスを再昇格させ、活性化が期待された新打線も、ふたを開けてみればいまひとつ“ワクワク感”を欠く並びに…。調子が下降気味のサンズ、佐藤輝、中野をスタメンから下げ、ロハスとともにこの日昇格した山本、さらに小野寺を入れた。

 「替えてすぐうまくいけばいいけど…。疲れもあるし、これから先のことを考えていろんなパターンというか、そういうものも考えながらやったことなんでね」。試合後に矢野監督は淡々と話した。

 点差が開いた中盤以降もマルテ、糸原、近本、梅野が次々と交代。3連投だったことを考慮して、岩崎がベンチを外れ、スアレスも試合前練習に姿を見せなかった。スタメンの顔ぶれも含め、結果的にこの日は移動ゲームを考慮し、レギュラー陣を休養させることを優先させた印象だ。

 とはいえ、前夜はヤクルト・奥川、この日は玉村と、高卒2年目の若手に続けて好投を許した事実は重い。「今のチーム全体の調子というのもね。そういうところもかみ合わなかったかな」と指揮官も顔をしかめる。

 交流戦を6連勝で締めた頃に、誰がこの状況を想像することができただろうか。4月4日から首位を快走してきた阪神が、3日にも巨人にその座を明け渡してしまう状況に追い込まれた。2位・巨人とは1・5差だが、勝率の関係で3日の勝敗次第で入れ替わる可能性がある。2週間前の6月18日には、今季最大となる8ゲーム差をつけていたことが信じられないような展開だ。

 「急に全員が一気に調子が良くなることも、なかなかできないんでね。一人ずつがちょっとでも調子が上がるようにしたい」。優勝をつかみ取るためには、必ず乗り越えなくてはならない正念場がある。矢野阪神は今まさに、その踏ん張りどころを迎えている。

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