阪神ドラ1佐藤輝 日本一ローテ打ち砕く!ソフトバンク3連戦に向け柵越え29本

 バットを振り込む佐藤輝
 練習を終え笑顔を見せる佐藤輝
 黙々と打ち込む佐藤輝
3枚

 4年連続日本一の強力投手陣を相手に腕試しや!阪神ドラフト1位の佐藤輝明内野手(21)=近大=が4日、甲子園で行われた全体練習に参加。オープン戦初戦となる5日のソフトバンク戦(ペイペイ)に向けて29本の柵越えを量産した。石川、高橋礼、和田の開幕3本柱を打ち砕き、シーズンへ加速する。

 佐藤輝が短い言葉に決意を込めた。「まだまだここから開幕までアピールしていって、それだけですね」。プロ初のキャンプで周囲の度肝を抜く大進撃を見せたが、浮かれた様子はない。オープン戦の初戦の相手は4年連続日本一に輝く絶対的王者。投手陣も強力だが、気合で打ち砕く。

 5日のソフトバンクの先発は昨季最多勝と最高勝率に輝き、今年の開幕投手を担う石川。6日に2019年のプレミア12で世界一に貢献したサブマリン・高橋礼、7日に日米通算143勝の和田と続く。そのまま開幕カードに向かう可能性が高い3本柱を沈めれば、怪物の価値は上がる。

 キャンプ中の実戦は全11試合に出場して打率・366、2本塁打、9打点。終盤は少し疲れも見え隠れしたが、この日はフリー打撃と居残り特打を合わせて計145スイングで29本の柵越えを披露。バックスクリーン弾8発に加えて左翼席にも放り込むなど、驚異的なパワーを見せつけた。

 そんな背番号8に対して、矢野監督は強打の2番打者としての起用を模索している。ここまでの実戦は主に3番に座り、5日も「3番・左翼」でスタメン出場予定。だが、仮に1番・近本、2番・糸原と左打者が並べば「相手からしたら継投しやすくなる。3番は右の方がいいのかなと思う」と思案する。

 佐藤輝も「役割どうこうより、多く打席が回ってくると思うので、そういった意味ではチャンスは2番だと多いのかなと思います」と意欲十分。近本と佐藤輝が1、2番コンビを結成した場合の3番候補はサンズ、マルテ、陽川など。上位打線の複数オプションは、今後のオープン戦で試す可能性がありそうだ。

 ペイペイドームはタイガースジュニアに選出された小学6年時に訪れたことがある(当時は福岡ヤフージャパンドーム)が、当時は右肘痛で試合に出場できず、ランナーコーチを務めた佐藤輝。10年の月日がたち、再び縦じまに袖を通して福岡の地を訪れる。開幕まで残り3週間。矢野阪神の鍵を握る黄金新人が、常勝軍団に真正面からぶつかる。

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