阪神・岩崎「優勝します」開幕被弾の悔しさ忘れず…堂々宣言

 阪神・岩崎優投手(29)が29日、「プロ野球静岡県人会2020」のオンライントークショーに高橋遥人投手(25)、ドラフト3位・佐藤蓮投手(22)=上武大=らと参加し、来季に向けて「優勝します」と16年ぶりのリーグ制覇を宣言した。今季開幕戦で巨人・吉川尚に逆転2ランを浴びた悔しさを悲願成就への礎とする。

 柔和な表情を浮かべていた岩崎の表情が一変した。来季プロ8年目を迎える。まだ、一度も歓喜の瞬間を味わっていない。真剣な顔つきでファンに宣言した。

 「優勝します!」

 今季はセットアッパーとして41試合に登板し、プロ初セーブを含む5勝2敗2セーブ、防御率1・82。全体的に安定した投球でチームを支えてきたが「悔しいですね。やっぱり優勝を目指していたので」と唇をかむ。そんな左腕には、忘れられない試合がある。

 今季開幕戦となった6月19日の巨人戦(東京ドーム)。西勇からバトンを受けた1点リードの七回1死二塁で、吉川尚に右越えの逆転2ランを浴びた。「あそこがね、一番印象深い。(周囲からも)あれに勝っていたら優勝していたと…」。敵地で味わった悔しさがあるからこそ、来季は必ず雪辱を果たす。

 「そういう悔しさで一年やれたので、来年以降も忘れることはないですし、しっかりやり返したいとは思っています」

 背番号も7年間背負った「67」から「13」に変更し、心機一転して2021年に臨む。「6と7を足しました13です」と冗談めかしく話したが、実は数年前から変更の提案はされていたという。

 「今年はちょっと変えてみよう、タイミング的にここかなと思ったのはあります」。年々リリーバーとしての存在感を高めていた左腕。節目の30歳を迎える一年が決断する契機となった。

 質問コーナーでは、アニメ・鬼滅の刃のキャラクター「煉獄(れんごく)さん」のトレーナーを着た少年からストライクを入れる方法を尋ねられ、「煉獄さんのように熱い心でボールを投げる」と“珍助言”も。マウンドでは表情一つ変えない岩崎が熱き心で打者をねじ伏せ、優勝へ突き進む。

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