阪神・梅野 来季初取得FA「考えたい」まずは来季に集中!キャリアハイ、優勝だ

 阪神・梅野隆太郎捕手(29)が22日、兵庫県西宮市の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1000万増の1億1000万円でサインした。順調ならば来季中に国内FA権の資格取得条件を満たすが、契約年数は単年。交渉後には来オフの行使を視野に入れていることを示唆した。「全試合出場&キャリアハイ」「優勝」の公約を掲げた来季は、人生を左右する大きな一年になるかもしれない。(金額は推定)

 チームの大トリで契約更改交渉に臨んだ梅野は、スッキリした表情で会見の席に着いた。「球団から『梅野なくして優勝はないだろう』と評価していただいた。気持ち良く交渉することができました」。増額の提示とともに球団からの大きな期待の声が、納得の一発サインにつながった。

 ただ、契約年数は単年。順調にいけば、梅野は来季中に国内FA権取得条件を満たす。初めて権利を得ることが濃厚な中、偽らざる本心を激白した。

 「チームとして優勝したいところもすごい強い。野球人として最高峰を味わいたい。そこに関しては自分の価値を自分自身上げていかないといけないですし。自分も順風満帆に来たわけじゃない。来年、キャリアハイを出して必要とされるものを作り上げて、必要とされる評価をもらえるところに関しては、この球団(阪神)も含めていろんなところで考えていきたいと思います」

 FA権行使を視野に入れていることを、梅野は隠さなかった。第一線で戦い続けてきた選手にだけ与えられる権利。「捕手・梅野隆太郎」としての立ち位置や自身の価値を認識できる機会だけに、権利を大切にしたい思いが言葉となった。

 今季、開幕当初は捕手併用制が続き、スタメン落ちした日々もあった。9月中旬は「右腹斜筋の筋挫傷」で戦列を離れたが、98試合に出場。球団史上初の3年連続ゴールデングラブ賞も獲得した。

 来季は背番号を「2」に変更し、心機一転で臨む。「キャリアハイという数字を出し、チームが優勝できるように。個人的にも全試合出場、プライドを持って頑張っていきたい」と燃えている。

 梅野は来年、30歳を迎える。野球選手としても節目になるシーズンだ。FA権も大事だが、まずは「梅野なくして優勝はない-」という球団への思いに応えたい。「チームの顔として引っ張っていく。自分たちの代で引っ張っていくという思いでシーズンをスタートしたい」。猛虎打線の一員として悲願の優勝に挑む。最高の栄冠を手にし、来オフには納得のいく決断を出す。

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