阪神・球児 火の玉ラスト!引退試合、甲子園G倒で246セーブ目刻む!

 スマートフォンで能見(左)と写真を撮り笑顔を見せる藤川
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 10日・巨人戦(甲子園)で引退試合に臨む阪神・藤川球児投手(40)が9日、甲子園での全体練習に参加し、ファンへの恩返しを誓った。現役ラスト登板は伝統の一戦。打倒・巨人に闘志を燃やしてきた男がファンのために腕を振る。矢野燿大監督(51)は守護神での起用を明言。日米通算246セーブ目を挙げ、有終の美を飾る。

 秋晴れの甲子園。藤川は終始リラックスした表情で汗を流した。午前9時56分、グラウンドに現れると、エドワーズと米大統領選の話題で盛り上がり、キャッチボールでは片山ブルペン捕手を座らせて準備を整えた。現役ラストゲームを翌日に控えても心は穏やか。約30分間の練習を軽めのダッシュで締め、素直な胸の内を明かした。

 「どうなんですかね。そこまで(変化はない)。自分がどう思うというよりは、見ている方に何かを感じていただけたらと。(涙は)僕は多分ないでしょうね。ファンの方の気持ちを大切にしながら、現役生活を終わりたいと思います」

 現役ラストマウンドはファンへの恩返しの場とする。名古屋、東京、広島。10月中旬から遠征に帯同し、敵味方問わず、全国各地のファンに手を振ってきた。最後は甲子園での伝統の一戦。打倒・巨人に燃えた藤川にとって、これ以上ない舞台だ。

 8月31日に今季限りでの引退を発表し、満身創痍(そうい)の体にむちを打ってきた。1軍再昇格後は4試合に登板し、計2回1/3を3安打1失点。もう一度、150キロの“火の玉ストレート”が見たい-。そんな期待の声も聞こえてくるが、笑って受け流す。

 「マウンドではありのままの、その時の正直なことが結果として出る。自然に逆らわずにやってきたし、これからもそういう人生を送りたい。明日もどうこう(したい)ということはないですね」

 当日のチケットは即完売。矢野監督は「それはもう最後で」と守護神での起用を明言した。「そういうのって、周りの空気であったり、そういうものが導いてくれるものだと思うので」。藤川はどこまでも自然体だが、日米通算246セーブ目となれば、最高のフィナーレとなるに違いない。

 「感動しようと思って感動するものじゃないでしょ。皆さんの力で最後、藤川球児で遊んであげてください、野球選手の」。感傷ムードを打ち消すように、藤川はファンの心に寄り添った。22年間、ありがとう-。感謝の思いを白球に乗せる。

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