阪神・矢野監督、今は「我慢」 ボーア12タコ…打線組み替え奏功せず単独最下位

 「巨人7-1阪神」(21日、東京ドーム)

 思い描いた理想とは真逆の滑り出しとなった。開幕3連敗。最下位だった00年以来で、巨人との開幕カードでは史上初だ。12球団で唯一白星がなく、単独最下位。阪神がいきなり苦境に立たされた。

 開幕3戦目にして動いた。矢野監督は4番・ボーアを6番に下げ、自身が発案した2番・近本を1番へ。今季のキーマンを動かし、現状打破を狙った。

 「練習試合の後半から(打線全体の)状態が上がってないまま開幕に入って。流れが良くなかったんで」

 苦渋の決断に即効性はなかった。得点は近本の先頭打者弾のみ。二回以降はかみ合わなかった。

 運もなかった。メンタル面も考慮して打順を下げたボーアに、絶好機が回ってくる悪循環。六回2死満塁でサンチェスから左腕・高木にスイッチされ、二ゴロに倒れた。

 メジャー通算92本塁打の大砲が、開幕から12打席連続無安打。左投手には来日から23打席連続無安打と“左腕アレルギー”は深刻な状況だ。

 ボーア以外も調子が上がっていない。3試合で4点しか奪えず、適時打は19日の西勇だけ。野手の適時打は一本も出ていない。

 それでも苦しい状況でこそ、前向きに戦うことを公言してきた矢野監督。うつむくことはなかった。「ジャイアンツには去年負け越しているし、優勝チームでもあるので意識して。これをバネにしてやるしかない」。選手の姿が自信の証しだ。ベンチでは大差でも声が響き、諦めたようなプレーはなかった。

 「俺も監督として先頭に立ってやっていきたい。我慢して、今できるのはそういう姿を見せて、きっかけをつかむことかなと思う」

 セ・リーグで過去、開幕3連敗以上から優勝したケースは6度で、データ上の優勝確率8・6%。険しい道は全員で切り開いていく。

 ◆セ・リーグで開幕3連敗以上から優勝したのは58年・巨人(4連敗)、60年・大洋(現DeNA=6連敗)、79年・広島(4連敗)、93年・ヤクルト(3連敗)、02年・巨人(3連敗)、08年・巨人(5連敗)。昨季までの70年で6度しかなく、優勝確率は8・6%。阪神は開幕3連敗以上で優勝したことはない。最高順位は68年(5連敗)と72年(4連敗)の2位。

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