阪神・大山2打席連発 開幕三塁はオレ!矢野監督「理想」大絶賛3安打

 「オープン戦、ソフトバンク4-5阪神」(29日、福岡ペイペイドーム)

 プロ野球史上初めて無観客でオープン戦が行われた。阪神はソフトバンクと対戦。5本塁打の一発攻勢で競り勝った。打線をけん引したのは7番に入った大山悠輔内野手(25)。2打席連発を含む3安打の猛打ショーだ。ライバルのマルテが好調の中、開幕三塁を猛アピール。矢野燿大監督(51)も大絶賛した。

 身の毛もよだつような、すさまじい衝撃音が無観客のドーム内に響き渡った。大山の打球は弾丸ライナーで左中間のホームランテラスに飛び込んだ。149キロのストレートを捉えきった、この日2発目となる本塁打。「この感触を忘れないように」という言葉に実感がこもる。

 ファンが生で見られなかったのが残念と思うほど、圧巻の猛打ショーだった。四回2死から迎えた第2打席、カウント0-1から東浜が投じたカーブを崩されることなく振り抜いた。打球はきれいな放物線を描いて左翼ポール際に着弾。これが号砲だった。

 続く六回の第3打席ではカウント2ボールから古谷が投じた149キロのストレートを一閃(いっせん)。快速球とフルスイングしたバットがぶつかった音は、これまで聞いたことがないようなごう音を残して、左中間へ一直線に伸びていった。

 九回の第4打席はソフトバンクの守護神・森に2-2と追い込まれながらも、内角の難しい球を左前へ。「練習でやってきた形が試合で出せたのは良かった」と大山は納得の表情を浮かべる。

 2本の本塁打で特筆すべきは、いずれも早いカウントで狙い球を絞り、一振りで仕留めたことだ。チームで最も4番を託された昨年、早いカウントでのミスショットが目立った。

 「狙っていた球と違った時、ファウルにしようと思った打球がフェアゾーンに飛んでしまう」と明かしていた大山。どんなボールも当てられる器用さが、時に主砲として“仇”となる部分もあった。

 そんな課題を克服するため、振り切る意識を持って昨季終了後の秋季練習から取り組んできた。今年のキャンプ終盤に直接指導を行った矢野監督も「全部内容あったよ、今日は。練習もちょっといい形になってきていたので。すぐ結果に出たのは、(これまでの練習が)これでいいのかなという確認と安心感があると思う。素晴らしいね。今日みたいのが理想やろうなあ」と称賛を惜しまない。

 「狙ったボールを一発で仕留めるというのは、続けていかないといけない」と語った背番号3。開幕三塁のライバルであるマルテが好調をキープする中、負けじと結果を残して猛アピールした。チームを支える主軸として、進化の兆しは間違いなく見えてきている。

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