藤浪バレー投法 制球力UPへ再びマサのメス 矢野監督「ブレなくなった感じ」

 山本昌臨時コーチ(左)のアドバイスを聞く藤浪
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 「阪神秋季キャンプ」(3日、安芸)

 阪神の藤浪晋太郎投手(25)が3日、高知県安芸市で行われている秋季キャンプで、臨時コーチの山本昌氏(54)=野球評論家=から再び指導を受けた。ブルペン投球中「バレーボールのように」と腕の振りについて助言された右腕。見守った矢野監督も、制球力の改善に及第点の評価を与えた。完全復活へ、制球力向上は必須条件。レジェンド左腕の金言とともに、復活への歩みを進める。

 すさまじい威力を備えた白球が、一瞬にして捕手のミットに吸い込まれていく。乾いたミット音が鳴り響くたび、藤浪が納得の表情を浮かべた。キャンプ2日目に続き、藤浪に“レジェンドのメス”が入った。

 偉大な左腕からの言葉は「バレーボールのように」。藤浪のブルペン投球を見つめる中、山本昌氏はバレーボールのスパイクを打つ動作をしながら、右腕にヒントを与えた。同氏は「体の近いところに腕が通るようなイメージをね」と、その狙いを説明した。

 体から腕が離れた状態で投げた場合、一般的に制球は難しくなる。打撃でもバットが外回りすると「ドアスイング」となり、ボールに力が十分伝わらない。体の近くで腕を回すことで「小さい軸で回れる」と藤浪。それが制球力の安定につながるか、と問われると「もちろん」とうなずいた。

 この日はブルペンで直球以外に、キャンプ2日目に同氏から投げることを提言されたチェンジアップ、フォークにカットボールを織り交ぜ75球。見届けた矢野監督も「だいぶんギュッと幅がね、ブレなくなってきているような感じに見えるし。本当に期待は膨らむけどね」と山本昌氏の助言が持つ即効性と、それに沿う形で進歩する右腕の姿に目尻を下げた。

 7年目の今季はプロ入り後初めて0勝に終わった。自身を見つめ直し、マウンドで自身の力を最大限に発揮できる足場を固めるためにも連日汗を流している。第1クールを振り返り「フェニックスから感覚が良かったので、それをいろいろ指導してもらって、つながりつつある。しっかり継続して」と腕をぶした。

 第2クール以降も、肩肘の張り次第ながら「極力、入れるだけ入りたいと思います」とブルペンで感覚を養っていく考えだ。制球力向上へ、レジェンド左腕から伝授された“バレーボール投法”。背番号19は着実に、復活へと近づいている。

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