5年ぶり2度目のファイナルS進出 代走・植田“神走塁”で勝ち越しホーム

DeNAに快勝してガッツポーズをする矢野監督(中央)=撮影・堀内翔
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 「セCSファーストS・第3戦、DeNA1-2阪神」(7日、横浜スタジアム)

 阪神がDeNAに2勝1敗で勝ち越し、CSファイナルS進出を決めた。CS8度目の出場で、ファイナルS進出は2014年以来5年ぶり2度目。3位からの勝ち上がりは球団史上初となる。また、セCSファーストSで、3位チームの勝ち上がりは4年連続だ。 試合は序盤から投手戦となった。均衡が破られたのは六回。先頭の高山が左中間を破る二塁打で出塁。今CS初スタメンの男が意地を見せると、続く梅野が犠打で送って1死三塁。木浪に好機を回した。

 ここで打席に立ったルーキーもCS初スタメン。初戦で2安打2打点と結果を残し、大逆転劇につなげていた。絶好機で打席に立つと初球、マウンドの国吉が嫌がったのか、ベース手前で大きく弾む大暴投。思わぬ形で阪神が先制点を手にした。

 一方、安定感が光る投手陣は、無失点リレーでリードを守った。先発の高橋遥は3回を1安打無失点の好投。「任されたイニングをしっかり0点で抑えることができて良かったです。後はチームが勝てるようにしっかりと応援します」とバトンをつなぐと、2番手の島本は四、五回を1安打無失点に。4失点した初戦の雪辱を果たした。

 だが、暗転したのは、七回だった。イニングをまたいだ岩崎が捕まり、1死満塁のピンチを背負うと、伊藤光の三ゴロを北條がファンブル。痛恨の形で同点に追い付かれた。続く1死満塁のピンチは、代わったドリスが柴田を空振り三振、代打・佐野を中飛に抑えて脱したが、代打・乙坂にサヨナラ弾を被弾した第2戦に続き、岩崎続投は裏目に出た。

 それでも続く八回、1死から高山が死球で出塁。代走・植田が梅野の打席で初球、完璧なスタートで二塁を陥れた。さらに、エスコバーの暴投で三塁に進むと、梅野が中堅にフライを打ち上げる。やや、定位置より前の飛球になったが、俊足の植田が悠々と勝ち越しのホームに生還。植田の“神走塁”で決勝点を奪った。

 接戦にはなったがDeNAは、2暴投がいずれも点につながった。

 再び1点を勝ち越すと、矢野監督は勝負手を繰り出す。藤川を八回から前倒して投入した。守護神を八回から起用するのは今季初。この回、代打・梶谷を空振り三振に斬ると、神里、ソトを中飛に抑え、3人で封じた。完全に流れを断つマウンドとなった。

 藤川が今季、レギュラーシーズンでイニングをまたいだのは、6月9日の日本ハム戦(甲子園)が唯一。7月26日の巨人戦(東京ドーム)で、抑えに再転向以降は1イニング限定での登板が続いていた。九回は筒香、ロペスの中軸を抑え、1点のリードを守り抜いた。

 初戦は北條の活躍などで、CS史上最大となる6点差をひっくり返し、大逆転劇で阪神が先勝。第2戦は中盤に上本の同点適時打、土壇場の九回には福留の同点弾と、2度追い付く粘りを見せたが、代打・乙坂のサヨナラ本塁打で1勝1敗とした。いずれもCS史上に残る熱戦となったが、シーズン終盤で6連勝した阪神が、勢いを失うことはなかった。

 突破を決めたことで阪神は、9日から巨人とファイナルS(東京ドーム)に挑む。なお、6試合4勝先取の勝ち上がりで、レギュラーシーズンで優勝した巨人には、アドバンテージとして1勝が与えられている。

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