矢野監督「甘さが出た」 拙攻拙守…3併殺に失策からみ失点
「阪神1-3DeNA」(24日、甲子園球場)
阪神が拙攻拙守で自滅した。DeNAの左腕・浜口に対し、右打者を並べた打線は毎回のように走者を出しながらも3併殺とつながりを欠き、北條の一発による1点のみ。守備でも九回に陽川のエラーから痛い1点を奪われた。さすがに矢野燿大監督(50)も「甘さが出た」と嘆くしかなかった。
願いは届かなかった。2点を追う九回2死二塁。一発が出れば同点の場面で、代打・福留が打席へ。球場内の熱気は最高潮に達したが…。バットが空を切ると、ファンはため息を漏らす。拙攻に拙守も絡んで敗戦。矢野監督はさえない表情で試合を振り返った。
「今日はウチの甘さっていうのが出た。こういう試合を俺らは取らないといけないんだけど。そこは課題と成長していかないといけないところ」
鳥谷、福留が先発に並んだ23日・DeNA戦から一転、左腕・浜口対策で打線には右打者が5人も並んだ。
しかし、指揮官の思惑とは反対の展開が続いた。二回無死一塁は原口が三ゴロ併殺。四回1死一塁も原口が空振り三振し、スタートを切っていたマルテが二塁で憤死した。
五回に1点差として迎えた六回には、1死一、二塁としたが、マルテが投ゴロ併殺。追い上げムードがしぼんでしまった。
悪い流れは守備にまで波及してしまう。九回無死、左翼・陽川が筒香の左前打を“トンネル”。目を疑うようなミスに、スタンドには悲鳴が響いた。岩崎が2死までこぎつけたが、柴田に中前適時打を浴び、敗戦を決定的にしてしまった。
指揮官が指摘した甘さとは。「球際というかね。陽川のプレーはどうなったかこっち(ベンチ)から見えないんだけど、そういう球際。(打線の)ゲッツーも含めてね」と選手に投げ掛けるように話した。
3つの併殺。リーグワーストとなるチーム74個目の失策。敗戦につながった事実をどう捉えて、今後に生かしていくか。波に乗れない現状を打破するには、今まで以上の気迫と集中力が求められる。