梅ちゃん神話弾11連笑バイ 故郷で大暴れ自身最多タイ4打点バイ!首位と1.5差

 「交流戦、ソフトバンク2-8阪神」(12日、ヤフオクドーム)

 生まれ育った故郷に成長の足跡を刻んだ。阪神・梅野隆太郎捕手(27)が1点を追う四回に逆転の6号2ラン。六回にも2点左前適時打を放ち、自己最多タイの1試合4打点。13安打8得点の猛爆で、引き分けに終わった前夜の悔しさを晴らした。ご唱和願います。明日も勝つバイ-。

 成長した姿で帰ってきた。鳴りやまない大コールを受け、梅野は何度も何度も手を上げる。ピンク色の応援タオルがきれいに揺れる。「もう最高ですね」。地元の風は格別だった。

 2年に1度の地元凱旋。「家族が来ていたのは昨日だったんよ」と残念そうに笑ったが、この日は少年野球時代のコーチ、親戚らが駆けつけていたという。思い返せば福岡で生まれ育った22年間。悲しいときも、うれしいときも。故郷には思い出が詰まっていた。「元気な姿を見せたい」。福岡を離れ一人、必死に汗を流してきた日々。梅野は、打てる捕手へと成長した。

 バットを握りしめたまま、走りだしていた。1点を追う四回。この日、復帰後初スタメンとなった原口がファウルで粘り、右前打で出塁。これに梅野もフルスイングで応えた。浮いた直球を逃さない。はじき返した打球は、大きな弧を描きながら左翼スタンドに着弾した。

 推定130メートルの特大弾で逆転。また六回にも2点左前適時打を放ち、今季最多タイとなる4打点と大暴れした。うれしい神話も継続だ。梅野が本塁打を放てば昨季から11連勝になった。

 福岡は母の願いをかなえた場所でもある。「隆太郎をプロ野球選手にしてほしい」。そう祈りを込め、天国へと旅立った母へ贈る一発となった。福岡工大城東から福岡大へ進学。自分が頑張ればいい-。父子家庭になったこともあり、地元に残ることを決意。そして、家族みんなの夢をかなえた。

 目指してきた打てる捕手へ。梅野の打棒は、今やチームに欠かせない。その活躍は、遠く離れた福岡にも届いていた。「ラインで『よかったね』ってくる。一言でもうれしいよ、たまにでも身内が連絡をしてくれるっていうのは」。携帯が光る度に、思いは募った。そしてこの日も、故郷の風が大きく後押しした。

 攻守で引っ張り、今季最多タイの貯金6。首位・広島に1・5差に迫った。「ここで披露できたのは楽しい。気持ちよかったですね」。恒例となりつつある、ヒーローの決めぜりふだ。照れくさそうに、それでもうれしそうに笑った。

 「明日も、勝つバイ」-。

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