近本が初G倒キーマン!矢野監督指名 今季6戦全敗も「ワイワイやり返す」

 巨人が坂本勇なら、ウチは近本-。13日に甲子園で行われた指名練習に参加した阪神の矢野燿大監督(50)が、きょう14日からの巨人2連戦(東京ドーム)のキーマンに、ドラフト1位・近本光司外野手(24)=大阪ガス=を指名した。今季はここまで宿敵相手に6戦全敗。リードオフマンの出塁から先制点を奪う形で、屈辱の連敗を止める。

 このままでは終われない。平成の借りは令和最初の伝統の一戦で返す。矢野監督が開口一番、巨人戦への強い意気込みを示した。

 「そりゃ、やり返したいよ」

 宿敵相手に今季6戦全敗。しかも、6試合で42失点とやられ放題やられ、得点も2戦連続完封を喫するなど、わずか11点に抑えられている。“伝統の一戦”の看板が泣くこの屈辱的な連敗に、監督として闘志が燃え上がるのも当然だろう。

 自信はある。ゴールデンウイーク12連戦を8勝3敗1分けと、大きく勝ち越すなど、現在は貯金1。巨人戦3連敗で借金が今季最多の6となった4月中旬の、いわば“底”だった当時とはチーム状態が違う。「ウチのチーム事情、状況も違う。面白い戦いができるんじゃないかな」と指揮官はうなずいた。

 「ジャイアンツが坂本とすれば、ウチは近本が機能してくれるというのが面白い」。開幕から36試合連続出塁とリーグ記録を更新中の坂本勇。セ界で最も勢いに乗る男と対比するかのように、打倒巨人のキーマンとして挙げたのがドラ1ルーキーの名前だ。「近本が(塁に)出て、相手の嫌な状況を作ってというのが、ウチとしては理想的な戦いになる」。まさに“リードオフマン”の役割がカギになると踏んでいる。

 巨人戦を翌日に控えた甲子園での指名練習。スターティングメンバーを中心に休養が与えられ、中谷、高山、北條ら控え野手が参加して汗を流した。練習参加を免除された近本はこの日午後、東京入り。「点に絡めるように塁に出て。相手投手は嫌だと思うので、打つだけじゃなくそういうところでチームに貢献できたらいい。大事な試合なので、勝ちにつなげられるようにプレーしたい」と表情を引き締めた。

 矢野監督は「早い段階で点を取って、流れをつかむのが理想。東京ドームはホームランが出やすい。何点あっても、セオリーはなかなかない球場。点を取ってワイワイやりたい」と先制点が必須であることを強調する。プレーボール直後に迎える第1打席。快足ルーキーの出塁が、巨人戦連敗ストップの号砲となる。

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