鳥谷あるゾ遊撃で開幕スタメン!「6番・遊撃」先発起用に応えてマルチ安打
「オープン戦、阪神2-4オリックス」(23日、京セラドーム大阪)
阪神の鳥谷敬内野手(37)が23日、京セラドームで行われたオリックスとのオープン戦に「6番・遊撃」で先発起用され、マルチ安打を放った。新人から15年連続で開幕スタメンを守ってきたベテランの開幕戦先発起用について、矢野燿大監督(50)は可能性があることを示唆。存在感を示した背番号1が、16年連続の偉業へ望みをつないだ。
オープン戦残り2試合で、矢野監督が新たな先発オーダーを組んだ。22日から内野陣の守備位置を大幅に変更。木浪が遊撃→二塁、糸原が二→三塁、大山が三→一塁へ。ナバーロの代わりに、鳥谷が「6番・遊撃」に入った。
「この時期にそういうことをしているんでね。ないことはしない。まあ、そういうこともあり得る」。指揮官は開幕戦も含めて、シーズン本番でも用いる可能性が十分にある布陣ということを強調した。マルテが右ふくらはぎ痛で開幕絶望となった中での“純和製オーダー”。その中で気を吐いたのが、新人から16年連続での開幕スタメンを狙う鳥谷だ。
まずは二回の第1打席。内角の変化球をきれいに引っ張って右前に運ぶ。先頭で迎えた続く五回には投前へのセーフティーバント。結果アウトとなったが、9人連続凡打という状況を打開しようと、37歳が果敢に仕掛けた。七回には痛烈な打球で二遊間を破り、マルチ安打。オープン戦の打率を・320に上げると、拍手に包まれる中、ベンチに退いた。
「与えられたところで頑張るだけです」。鳥谷は謙虚に話したが、矢野監督は走攻守以外で見せた背番号1の動きに称賛を惜しまない。
「(ピンチの場面で)岩貞のところにサッと行くとか、チーム状況、ピッチャー心理、守備位置とか、いろいろなことを感じられているからこそできること。若い選手が見習うべきプレーが多かったよね」
新オーダーでの出場に結果で応えた大ベテラン。「バッティング練習もずっといいしね。別にトリを(レギュラーから)消しているわけでもない」と指揮官は話す。今年もまた、開幕オーダーに“鳥谷”の名が刻まれる可能性が高まってきた。