今季への思いは人一倍だ。３年目の福永春吾投手（２４）が今オフ、テーマにしているのがカーブの精度向上。「カーブの精度と、低く低くボールを集められるというところで、しっかりトレーニングをやったので」と右腕。具体的な取り組みに大きな変化はないが、「ボールを触る機会とか、変化球を投げる機会は多くなっているかな」と持ち球の完全習得に軸を置く。

　指針を示してくれたのは福原投手コーチ。現役時代、カーブを代名詞に活躍した同コーチから、キャッチボールの中でカーブを交えるなどの練習法を教わり「実践しながら徐々に感覚が良くなっている」と実感を込めた。

　昨季はウエスタン・リーグで最高勝率と最優秀防御率の２冠を獲得した。「（矢野）監督が求めているようなピッチングは、１年で“こういうものなのかな”と少しは分かっていると思う」とうなずいた福永。１年間、指揮官から指導を受けた技術、精神面を踏まえ「それを生かして頑張りたい」と力を込めた。

　２年間で１軍登板はわずか３試合。「１軍で活躍してナンボやと思うので、何とか１軍で活躍できるように」。カーブを完全習得し、指揮官の教えを体現した先に、１軍マウンドが見えてくる。