矢野監督、ノムさんメソッドで虎捕手底上げ 一流が学んだ配球育成法伝える

 阪神の矢野燿大監督(50)が29日、梅野隆太郎捕手(27)らチームの中堅捕手陣に対し、新加入の西&ガルシアを教材とした“野村流配球育成法”を採る考えを明かした。現役時代、恩師と慕う野村克也元監督から“打たせて取る投手”をいかにリードするかという課題を設定されていた指揮官。ノムさんはヤクルト監督時代に同様の方式で古田を成長させた実績もあり、捕手出身監督らしい一手でレベルアップを図る。

 豊富な球種を完ぺきに制球できる西&ガルシアの加入を、矢野監督は別の視点でチーム強化につながると捉えていた。単に先発投手陣の底上げだけでなく、目指すは捕手陣のレベルアップ。相乗効果について「隆(梅野)やフミ(原口)や坂本にしてもいい勉強になる」と言う。

 その根幹にあるのは“ノムラの考え”-。現役時代に「あんまり球が速くない投手をどうするかというのは、お前にとってすごくいい勉強になるから」と課題を設定された。

 当時は遠山、葛西、弓長、伊藤敦ら技巧派投手がそろっていた。150キロ超の速球や、必ず空振りを奪える変化球がない中、女房役には緩急の使い方などのインサイドワークが求められる。

 「よりコミュニケーションを取ってどうしようかということも考える。捕手の成長もあるし、捕手の力でどっちにも転がる部分がある」と説明した指揮官。新加入の西とガルシアについても「捕手の成長?それはあると思う。そういう投手を受けるというのは幅がすごく広がる」と言う。

 コントロールミスの少ない投手が、捕手の要求通りに投げて打たれればリード面の責任、失敗と言われる。矢野監督もそんな状況で感性を養い、勉強して球界随一の捕手へと階段を駆け上がった。

 「(野村元監督から)古田さんもそうやったという話をされていた」と矢野監督は明かした。希代の名捕手でも必ず通ってきた道。梅野、原口、坂本らがより一層、成長するために-。西&ガルシアら打たせて取る投手は“最高の教材”になる。

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